巨大地震を想定 岡山県が図上訓練 市町村と連携、初動対応確認

南海トラフ地震を想定した図上訓練に取り組む岡山県職員=県庁

 岡山県は20日、近い将来の発生が懸念される南海トラフ巨大地震を想定した図上訓練を関係機関と行った。市町村からの情報収集や救助隊の派遣調整といった初動対応を確認した。

 県内では最大震度6強を観測し家屋倒壊が発生、最大3メートルの津波が押し寄せる恐れがある―などと想定。全27市町村をはじめ消防、県警など67団体の約570人が参加した。

 県庁の防災・危機管理センターでは「防波堤が倒壊した」「崩れた家の中に人がいる」といった各自治体の被害情報を集約。消防隊の手が回らない地域は自衛隊に救助隊の派遣を要請するなどした。

 伊原木隆太知事を本部長とする災害対策本部会議も開催。火災や避難状況を把握し、ヘリコプターが上空から撮影したと仮定した動画を確かめた。

 同地震の今後20年以内の発生確率は60%程度。倉本雅清・県危機管理課副課長は「訓練での気付きを関係機関と共有し、迅速、柔軟に対応できるようにしたい」と話した。

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