23年度年金受け取り、実質減額 自営業者ら満額は月6万6千円台

マクロ経済スライドの仕組みのイメージ

 厚生労働省は20日、2023年度に受け取る公的年金を、物価や賃金の上昇に応じ増額すると発表した。自営業者らが入る国民年金の満額は月6万6千円台に増える。年金額を自動的に抑制する仕組み「マクロ経済スライド」が3年ぶりに適用されるため、物価上昇分までは増えず、実質的には最大0.6%の目減りとなる。4月に改定され、6月に受け取る分から反映される。

 マクロ経済スライドは、物価や賃金の上昇局面で実施され、適用は20年度以来。高齢世帯の家計にとっては、物価高騰の中で打撃となる。

 68歳以上の年金額は1.9%増える。物価上昇(2.5%)を加味すると0.6%の目減り。

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