強い甘みが特長の勝山水菜、おひたしがお勧め 福井県勝山市の伝統野菜、収穫始まる

収穫期を迎え青々とした勝山水菜=1月20日、福井県勝山市郡町2丁目

 福井県勝山市の伝統野菜「勝山水菜」の収穫作業が1月20日、始まった。生産者は「適度な雪で甘みが強くなり、みずみずしく育った」と青々とした水菜に鎌を入れた。21日から3月下旬まで、市内外に出荷される。

 勝山水菜は強い甘みを持つ太い茎が特長で、同市村岡地区と猪野瀬地区の農家16軒が生産、出荷している。秋に種をまき、育った芽を雪の下にいったん埋もれさせ、出荷の1カ月ほど前に雪をどかす「雪割り」を行い、ビニールで覆うなどして育てる。

 勝山水菜の系統の一つ「郡水菜(こおりみずな)」を栽培する伹川隆治さん(73)はこの日、同市郡町2丁目の8アールの畑で収穫。ビニールの覆いを外し、長さ30センチほどに育った水菜の根元を鎌で次々と刈り取った。伹川さんは「低温が続いた昨年に比べ成育が良い」と出来に太鼓判を押し「素材の甘みを感じられるおひたしが一番」と話していた。

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