お笑い、スポーツで「津山旋風」 全国舞台で活躍、市民を元気に

(右上から時計回りに)ウエストランドの優勝を祝したチラシ、作陽高サッカー部女子をたたえる横断幕、準優勝を喜び合う津山高専ラグビー部員、駅伝で力走するドルーリーさんのコラージュ

 昨年末から今年初めにかけ、全国舞台で津山勢が活躍し、“津山旋風”を巻き起こしている。津山市出身のお笑いコンビ・ウエストランドが昨年12月に漫才コンクール「M―1グランプリ2022」で優勝したのをはじめ、サッカー、ラグビー、駅伝と多方面で快進撃。新型コロナウイルス禍の郷土を沸かせ、市民を元気づけている。

 ウエストランドは井口浩之さん(39)と河本太さん(38)の2人のコンビがクイズを元にした毒舌漫才で頂点を極め、一躍時の人になった。コンビ名の由来となった商業施設「ウエストランド」(二宮)ではスーパー・マルイが写真入りのチラシを張り出して祝賀セールを実施。施設関係者は「セール後もコンビ名などの問い合わせが相次いでいる」と明かす。

 河本さんの母校・佐良山小(皿)には住民有志が優勝を祝う横断幕を掲示。その一人で同小OBの上原勇三さん(74)=同市=は「ウエストランドの活躍からいい流れが津山に来ている」と喜ぶ。

 倉敷市移転に伴い、今回が津山からの最後の出場となった全日本高校女子選手権で3位に入ったのは作陽(八出)のサッカー部女子。12日に市役所に結果報告に訪れた選手らは「津山に恩返しできた」と感謝を伝えた。

 津山高専(沼)はラグビーの全国高専大会で歴代最高の準優勝。15日の全国都道府県対抗女子駅伝で3区を走った鶴山中3年ドルーリー朱瑛里さん(15)は9分2秒の区間新、圧巻の17人抜きで“駅伝デビュー”を飾った。

 同高専5年で大会当時の主将田坂拓己さん(20)は「地元が盛り上がるのはうれしい。もっと強くなれば津山の名が全国に広まるはず」と話す。

 市は郷土勢の活躍を横断幕の掲示や交流サイト(SNS)での発信で盛り上げた。谷口圭三市長は「地道に努力して結果を出す津山人の底力を見ているよう。流れに乗って地域が大いに飛躍する卯(う)年になれば」と期待する。

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