最近街なかを歩くと、電動アシスト自転車と電動キックボードの貸出場所(ポート)が目に付くようになりましたね。宇都宮市が実証実験として19カ所に設置しています。これまで電動キックボードに乗ったことがなかったまちなか記者、利用登録から公道走行までを体験してきました。
公道を走る前に正しい乗り方を学ぼうと昨年12月、市上下水道局の駐車場で開かれた市職員向け試乗会に参加させてもらった。
車両の重さは20キロほどあり、実際に乗ってみると想像以上に安定感がある。運転は地面を蹴って初速をつけ、右手のレバーで加速。両手のブレーキで減速し、右左折の際は左手のウインカーで合図を出す。基本的にはこれだけ。すぐに慣れることができた。
初回登録に「難問」
利用するためにはスマートフォンに専用アプリ「LUUP」をダウンロードし、氏名やクレジットカード、免許証などを登録する必要がある。
さらに電動キックボードの道路交通法上の扱いなどについて答えるテストに挑戦し、全12問に正解しなくてはならない。これがなかなか難しく、正直なところ初回登録は手間がかかる印象だ。しかし法律やルールを学ぶことで、安全運転への意識は間違いなく高まる。
今回は観光で宇都宮へ訪れた想定で、街なかの名所を巡ってみた。JR宇都宮駅西口市営駐輪場のポートを発着点に、まずは餃子(ぎょーざ)通りへ行くことに決定。大通りはバス優先で走行が推奨されていないため、一つ北側の通りからのルートを選択した。
スピードは最高時速15キロに設定されており、自転車でゆっくりと走るのと同じくらいの感覚だ。幸橋手前の上り坂も減速することなく登り切れた。5分ほどで餃子通りに到着。表参道スクエアに設置されたポートに返却すれば、ゆっくりとギョーザを食べたり、宇都宮二荒山神社を参拝したりすることができそうだ。
カーブでも安定走行
次はバンバ通りを経由して宇都宮城址(じょうし)公園へ。途中オリオン通り入り口に差し掛かると、乗り入れ禁止を告知する看板が目に入った。アプリ上でも走行禁止区間が表示されるので、誤って進入してしまうことはないだろう。
宇都宮城址公園内も走行禁止のため、外周の公道を走る。この付近はカーブも多かったが、安定感があるため一度もバランスを崩すことはなかった。
その後、返却場所に指定したJR宇都宮駅西口市営駐輪場ポートへと引き返す。高校生の帰宅時間と重なったこともあって、物珍しさからか何度も振り返られた。
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1時間弱利用し、料金は200円(クーポン利用で実質100円)。今回は観光利用の想定だったが、昼休みのちょっとした買い出しなどにも便利そうだ。最先端の移動手段、一度体験してみてはいかが。
実証実験は3月31日まで。