1月の夜は寒さが厳しいが、「1月おおぐま座ξ流星群」に注目したい。マイナーな流星群ながら、痕を伴った明るい高速流星の出現頻度が高いという専門家もいる。活動がピークとなる「極大」はいつか、どれくらいの流れ星を見ることができるのか、見える方角は…。国立天文台などの情報をまとめた。
1月おおぐま座ξ流星群とは
「おおぐま座」は、北の空にある大きな星座。一年中見ることができるが、春から夏にかけて高く上り、見やすくなる。1月おおぐま座ξ流星群の「放射点」(流れ星が飛び出してくるように見える点)は、おおぐま座の後ろ脚部分当たりで、北斗七星としし座の間ぐらいだという。マイナーな流星群で、母天体は分からない。
ちなみに「ξ」は、ギリシャ読みでクシー、英語読みでクサイ、ザイと読むそう。
出現期間と見やすい時間帯
1月15~25日ごろだが、出現期間の始まり、終わりの時期は「ほとんど見えないだろう」(国立天文台の担当者)と話す。放射点が高くなる午後8時から午前5時ごろが観測しやすい時間で、午前3時ごろに南中を迎える。
流星数
極大期は1時間当たり2~3個の予想。ピークが鋭いのか緩やかなのか分からないため、いつごろまで見えるのかは分からないという。
流れ星を逃さないコツ
放射点があるのはおおぐま座。おおぐま座の尻尾部分に当たる北斗七星が目印にすると良さそうだ。
流れ星は、放射点を中心に放射状に出現する。放射点付近だけでなく、さまざまな方向に現れるので、なるべく空の広い範囲を見渡すようにしよう。
日の入り後、西の低い空にも注目
1月上旬の日の入り後の南西の低空には宵の明星・金星が、金星よりも少し高い位置には土星が見えている。月末に向けて金星の高度が上がり、一方、地球から遠くにある土星は動きが小さく、地球の公転運動によって土星の見える位置がどんどん西に移動していく。このため、1月下旬には金星と土星が接近していく様子を観察できる。特に22日と23日の日の入り後の空では接近して見える。
観察するときの注意点
屋外の暗さに目が慣れるまで、最低でも15分ほどは観察を続けてみて。レジャーシートを敷いて地面に寝転んだり、背もたれが傾けられるイスに座ったりすると、楽な姿勢のままで観察しやすい。とても寒い時期なので、寒さ対策をしっかりして事故に遭わないように十分注意し、マナーを守って観察してほしい。