創立110周年の西武鉄道、“武蔵野鉄道”時代のデハ5560形イメージ車両が登場へ アプリに走行位置が

茶色に変更された車両のイメージ(西武鉄道提供)

 西武鉄道(本社・埼玉県所沢市)は19日、前身の「武蔵野鉄道」時代の車両「デハ5560形」をイメージした茶色の車両を24日から運行させると発表した。武蔵野鉄道から続く同社の創立110周年を記念した事業。同社は「110年の歴史をしのぶ塗色にし、次の時代につなげたい」としている。

 塗装を施すのは2000系2069編成の車両(8両1編成)で、池袋と西武秩父、狭山、豊島の各線を当面の間、運行する予定。通常の2000系は黄色に塗装されているが、今回の車両では濃い茶色に変更される。

 武蔵野鉄道は1912年5月に設立され15年、現在の池袋線の池袋―飯能間が開通した。デハ5560形は28年に登場。当時としては珍しい横幅約1メートルの側面窓を特徴とし、座席の一部には向かい合わせのクロスシートを備えていた。29年に開通した山あいの吾野(飯能市)などへの観光輸送にも適した車両として、59年まで活躍した。

 茶色に塗装された車両の走行位置は、西武鉄道の公式スマートフォンアプリ「西武線アプリ」で確認できる。

 西武線での復刻カラー車両は、ほかに8500系の「西武園ゆうえんちラッピング電車」(山口線のレオライナー)、いずれも101系の「赤電」(多摩川、狭山線)と「ツートンカラー」(同)が運行している。

 問い合わせは、西武鉄道お客さまセンター(電話04.2996.2888)へ。

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