神奈川・座間市の職員は高給取り? 指数は県内首位で全国2位 適正化に注目 市長「誤解は困る」

座間市役所

 国家公務員と地方公務員の給与を比較した昨年4月1日現在のラスパイレス指数が公表され、神奈川県座間市が3年ぶりに県内1位(全国2位)となった。同市は前年は県内2位になるなど近年上位傾向にある。県は要因分析などを求める助言を行っており、適正化に向けた市の取り組みが注目されている。  

 昨年12月に県が公表した同指数によれば、座間市は国家公務員の給料を100として算出すると103.0になり、県内33市町村でトップ。全国(政令市、中核市を除く)では千葉県芝山町と同数で2位になった。   

 座間市の場合、過去10年は増加傾向にあり、18年は県内2位(102.4)、19年に1位(102.6、全国8位)になった。20年は2位(102.4)、21年も2位(102.8)で、22年は3年ぶりにトップになった。

 市によると、県から助言があったのは1月12日。法的強制力を伴うものではないが、指数の上位傾向が続く要因などを分析し、改善策の検討を求める内容だったという。

 指数の推移は1970年代、行政改革の一環で注目を集めた。国、地方共に財政状況が厳しくなる中、給与水準が高い自治体に引き下げを促す指標として毎年公表されてきた。ただ、国や自治体で手当や役職者の範囲に違いがあり、正確な比較は難しいとの指摘も関係者の間では聞かれる。

 6日の年頭会見で受け止めを質問された佐藤弥斗市長は「給与水準の改善に向けた取り組みは始めるが、ラスパイレス指数は実態を反映していない側面もある。市職員が高給取りと誤解されるのは困る」と答えた。

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