現役看護師で話題のシンガーソングライター"うぴ子"、客席大合唱のワンマン公演開催!

現代社会の “病み” を掘り下げた刺さる歌詞が話題のシンガーソングライター、うぴ子が21日渋谷プレジャープレジャーにてワンマンライブ『UPIKO NEW YEAR GIG 2023~私がここにいる理由~』を開催した。 2020年の音楽活動開始以来、通算3回行なわれたワンマンライブはいずれもチケットがソールドアウト。この日の公演も早々に完売してしまったプレミアム公演となった。 オープニングナンバーは2020年に発表し、TikTokをはじめとしたSNSで大きな話題となった楽曲「匿名の檻」。 この曲は2020年当時、ネットの誹謗中傷に晒されたタレントが自殺した事件に触発され制作された楽曲で、俳優の斎藤工を始めとした多くの著名人から共感を得た。 冒頭から強烈なメッセージ性の楽曲を持って来たところに彼女なりの “私がここにいる理由” を垣間見せた。 そして一転して “大丈夫君はみんなに愛されている!” という聴き手に対して励ましのメッセージを込めた明るい曲調の「Loop」が続いた。 この日のライブではいよいよマスクをしての声出しがOKに。曲の合間では客席から「うぴ子!」「うーちゃん、可愛い!」と言った声援が飛び交った。 MCでうぴ子は「私は2020年のコロナ禍真っ只中で音楽活動を始めたので、客席から声援を浴びるのは初めて。ライブってこんな感じなんだね!」と総立ちとなった客席からの声に感動を表した。

今回のサポートバンドメンバーは昨年のワンマンと同様にバンマスでギターの大渡亮(Do As Infinity)を始め、山田“Anthony”サトシ(Bass)、松本淳(Drums)、高瀬順(Keybord)といったベテラン勢が脇を固め、殆どの楽曲が弾き語りバージョンでしか公開されていないうぴ子の楽曲に重厚なアレンジで花を添えた。 バンドメンバーとのロックなステージングが続く中、途中ステージはうぴ子一人の弾き語りコーナーへ。普段のイベントや路上ライブではリクルートスーツ姿がトレードマークとなっている彼女の衣装が、この日はヒラヒラとしたワンピースにロングブーツといったガーリーなファッションに。慣れないコーディネートに照れ笑いを見せた。 その反面ステージでは「性別を超えた先に」「頑張れ私」「蓮」等の強烈なメッセージ性の強い楽曲を叩きつけるようにギター1本で歌い上げた。

再度バンドメンバーが登場すると、オーディエンスはグッズのタオルを手に再び総立ちに。 本人が予めSNSで呼びかけていた通り、本編最後の曲「my life」ではサビの部分を会場の全員で大合唱となりタオルを振り回した。 普段、弾き語りのイメージが強いうぴ子のライブが、まるでフェスでのロックバンドのライブのような雰囲気となり、オーディエンス側も自粛を強いられた3年間の鬱憤を解き放つかのように全身で楽しんでいた。 アンコールでは新曲「52ヘルツの唄」を初披露。この曲は2021年本屋大賞受賞の小説『52ヘルツのクジラたち』にインスパイアされて出来た楽曲で、虐待児童、家庭内DV、トランスジェンダーといた社会問題の当事者である登場人物たちの心境を歌っている。

アンコール最後は、シンガーソングライターうぴ子のメッセージが凝縮された彼女のテーマ曲とも言える「人生初心者」。 この曲でも客席は大合唱となり、まさに大団円でライブは幕を閉じた。 終演後スクリーンにて、4月の東京、大阪での初のディナーショー、7月の東名阪でのクラブクアトロツアーの開催が発表された。

【SET LIST】

匿名の檻

Loop

女の子はみんな可愛い

快速急行地獄行き

ブランデーでランデブー

わるつ

虹の橋

翼の折れた弱き戦士たちよ

性別を超えた先に

母よ

頑張れ、私

喉を焼く

アイヘイチュー・鬱

世界中のライフル銃をギターに持ち替えたなら

my life

-ENCORE-

カラス

52ヘルツの唄

みんな人生初心者

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