三菱の新型軽 デリカミニ5月発売 水島で生産 SUV風の力強い外観

5月にも発売予定のデリカミニ

 三菱自動車(東京)は、水島製作所(倉敷市水島海岸通)で生産する新型軽自動車「デリカミニ」を5月にも発売する。軽ワゴン「eKクロススペース」をベースに、よりSUV(スポーツタイプ多目的車)らしいデザインとし、人気ブランドの「デリカ」シリーズとして市場に投入する。

 車内空間が広い「スーパーハイトワゴン」タイプ。大径のタイヤや、スキッドプレート(悪路で石や突起物から車体下部を守るパーツ)の採用などでSUV風の力強い外観にした。高速道路で前走車との距離を保ちながら車線中央付近を走れる運転支援システムなども備える。二輪駆動と四輪駆動があり、予定価格約180万~約225万円。

 デリカは1968年発売の商用車「デリカトラック」から始まるシリーズ。オフロード走行性能の高いワンボックスカー「デリカスペースギア」(94年発売)などヒット車が多い。現在はミニバン「デリカD:5」を自社で生産するほか、スズキ(浜松市)からOEM(相手先ブランドによる生産)で調達した小型車「デリカD:2」を販売している。

 三菱自は「日常生活から野外レジャーまで使いやすい機能を持ち、遊び心もある車として幅広いニーズをつかみたい」としている。

 デリカミニのベースとなったeKクロススペースは、三菱自と日産自動車(横浜市)が共同開発し2020年に発売した「eKスペース」(日産名ルークス)の派生車。今年3月末で生産を終了する予定で、デリカミニが実質的に後継モデルとなる。

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