「性的暴行事件で告発された」有名サッカー選手たち

先日、ブラジル代表DFダニ・アウヴェスが性的暴行事件に関与したとして逮捕され、世界的に大きなトピックスとなった。

今回は「性的暴行事件に関与したとして告発されたことがある有名サッカー選手」を特集する。

クリスティアーノ・ロナウド

クリスティアーノ・ロナウドが性的暴行で告発されたのは2010年。アメリカ人の女性が「ラスベガスでクリスティアーノ・ロナウドにレイプされた」と主張し、さらに口止め料を支払われたことで黙っていたと告白した。

告発したのは元教師でモデルのキャサリン・マヨルガという女性で、クリスティアーノ・ロナウドから暴行された上に37万5000ドルを受け取ったというものだった。この事件はアメリカ女子代表のアレックス・モーガンから批判されるなど大きな波紋を呼んだ。

ただ最終的にラスベガスの地方裁判所はこの訴えを却下した。その理由は、ハッキングによって得た文書が性的暴行の証拠として提出されており、主張の正当性が疑わしいためであるという。

ネイマール

2019年、ある女性がネイマールを相手取って告発を行った。パリでレイプされたというものだった。Instagramでメッセージを交換した後、ブラジルからフランスに渡り、ホテルで酔ったネイマールからセックスを強要されたという。

ただその主張をネイマールは否定し、女性と交わしたメッセージについてもSNSで公開。実際に事件は起こっておらず、性的接触については合意に基づくものであったと示唆した。

警察は3回にわたって女性に事情聴取をして申立を調査していたものの、その告発を立証するだけの証拠を見つけることができなかったため、取り下げられることになった。逆に告発した女性が警察から訴えられている。

カリム・ベンゼマとフランク・リベリ

2014年、フランス代表のスター選手であるベンゼマとリベリは、未成年の売春婦と性行為を行ったという容疑で裁判に臨んでいた。訴えたのはザヒア・デハールという女性で、事件が起こった2009年当時は17歳だった。リベリが自身の誕生日を祝うためにミュンヘンまで呼んだという。

リベリはデハールと性行為をしたことは認めたもののお金は支払っておらず、売春婦であることも未成年であることも知らなかったと主張。ベンゼマもすべての申立を否定し、最終的に両者に無罪判決が言い渡されている。

なおデハールはこれで有名になり、現在は高級ランジェリーブランドのトップデザイナーとして活躍している。

ディエゴ・マラドーナ

多くのトラブルを経験したディエゴ・マラドーナも性的暴行容疑で訴えられたことがある選手の一人だ。2017年にはサンクトペテルブルクで開催されたコンフェデレーションズカップの決勝戦で、ジャーナリストのエカテリーナ・ナドルスカをレイプしたとして告発された。

ナドルスカはマラドーナのインタビューを取るためにホテルを訪れて面会。写真を撮影してソーシャルメディアにも掲載していたが、その後「レイプされそうになってかろうじて逃げ出した」と告発した。

マラドーナに衣服を脱がされて下品に迫られた、抵抗したら追い出された…というものだったが、結局大きな事件には発展することがなかった。

ダビド・デ・ヘア、イケル・ムニアイン、イスコ

マンチェスター・ユナイテッドでプレーしているスペイン代表GKダビド・デ・ヘアは、2016年に性的暴行容疑で告発された。2012年にマドリッドのホテルでスペインU-21代表選手2名との出会いを手配したというものだ。

告発した女性は二人の選手との性的関係を強要されたと主張。その相手はイケル・ムニアインとイスコであると伝えられた。そして、それを手配したのがデ・ヘアであると。

しかしながら結局これらの訴えはすべて却下されることになり、暴行への関与はなかったと結論付けられている。

アダム・ジョンソン

リヴァプールでもプレーした元イングランド代表MFアダム・ジョンソンが逮捕されたのは2015年。未成年と知りながらも15歳の女性と性行為を行ったとして告発され、身柄を拘束された。

被害者は当時所属していたサンダーランドのサポーターで、アダム・ジョンソンのファンであった。彼女が両親にこの性的行為を明かしたことにより、レイプだったのではないかと告発された事件であった。

これがレイプであったのかどうか、強要があったのかどうかが大きな問題となり裁判が行われたが、最終的には強制力を伴ったものではなかったと判断されている。ただアダム・ジョンソンは未成年との淫行によって有罪判決を受け、収監された。

メイソン・グリーンウッド

2022年1月に性的暴行事件に関与した疑いで逮捕されたのが、マンチェスター・ユナイテッドに所属していたメイソン・グリーンウッド。

2018年から2021年にかけて、原告の女性に対して威圧的かつ支配的なメッセージを繰り返し送ったとされており、さらに2021年12月には身体的な危害も与えられたという。

またグリーンウッドは保釈中に被害者と接触しており、接近禁止命令にも違反していた。その裁判は現在も続けられている。

ロビーニョ

かつてはブラジル代表のドリブラーとして活躍し、ミランやマンチェスター・シティ、レアル・マドリーにも所属したロビーニョ。彼が告発されたのは2013年である。

ミラノのナイトクラブ「SioCafé」において、ロビーニョや友人のリカルド・ファルコ、さらに4人のブラジル人が関与し、集団でアルバニア人の女性を性的暴行したとされている。

ロビーニョ側は「女性は酔っ払っていて合意の上だった」と証言したものの認められることなく、結局は有罪判決が確定した。ただ、ブラジルとイタリアの間に犯罪被告人身柄引き渡し条約がないため、ロビーニョは逮捕されていない。

サンティ・ミナ

セルタ・デ・ビーゴでプレーしていたサンティ・ミナは、2017年に発生したという性的暴行事件によって懲役4年を宣告された。「モハカル」というナイトクラブでレイプされたという女性の告発によって、彼と友人のダビド・ゴルダルが逮捕された。

2022年に下された判決によって有罪とされたものの、その後サンティ・ミナ側はそれを不服として上訴しており、まだそれらの処分は保留されている状況にある。

現在はセルタ・デ・ビーゴからサウジアラビアのアル・シャバブへとローン移籍しており、今後どのような判断が下されるのか注目されている。

バンジャマン・メンディ

マンチェスター・シティでプレーしていたフランス代表DFバンジャマン・メンディが逮捕されたのは2021年8月末。4件のレイプと1件の性的暴行容疑があるとされ、身柄を拘束されていた。

それからさらに多くの事件についての申し立てが行われ、2022年にはその容疑が10件以上に膨らんでいた。しかしながら裁判によってそれぞれの捜査が行われた結果、6件のレイプと1件の性的暴行に関して無罪が言い渡された。

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なお、2023年6月にさらなる裁判がおこなわれることになっており、残りの事件についても結論が出されることになる。

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