県高校新人大会 バレーボール 男子は大分工業、女子は東九州龍谷が優勝 【大分県】

バレーボールの県高校新人大会の決勝戦が22日に行われ、男子は大分工業、女子は東九州龍谷(東龍)が優勝した。両校とも年明けの全日本バレーボール高校選手権大会に出場し、新チームへの移行が他校に比べて遅かったが地力を見せた。

40年連続40回目の優勝が懸かった東龍は、追随を許さなかった。前チームには高さとパワーを備えた3年生の絶対的エースがいたが、新チームには飛び抜けた選手がいない。相原昇監督は「本来の東龍の全員バレーに戻した」と戦力を見極め、伝統の「高速コンビバレー」を打ち出し、試合に向けて短期間で調整した。

とはいえ、コートに立った選手はいずれも技術が高く、穴がない。新チームになって間もないが、特に2年生は「先輩たちの姿を見ているし、自分たちが最上級生になったときのチームのイメージはできていた」(相原監督)。キャプテンの高橋葵(2年)を中心に「自分たちのバレー」を理解し、個々の役割を徹底することで1セットも落とすことなく、40連覇の偉業を成し遂げた。

40連覇を達成した東九州龍谷

大分工業は準決勝の別府鶴見丘、決勝の大分南と、いずれもフルセットまでもつれたが粘り強さを発揮し、4連覇を達成した。キャプテンの田中奏聖(2年)は「ブロックからのレシーブが機能した。リードされても全員が諦めなかったし、ボールを落とさないバレーができた」と胸を張る。

東龍同様に、大会まで短期間での調整を余儀なくされたが、「自分たちができることに焦点を当てた」と江崎裕之監督。全員でパスをつなぎ、エースの小野太聖(同)に託す。このシンプルなスタイルが功を奏した。小野への負担は大きかったが、「全部決めるつもりだった」と強烈なスパイクを打ち込み、後衛に回ってもバックアタックで得点を量産した。現時点の力を全て出し切ったことでつかんだ優勝は、チームに自信を与えた。田中も小野も「(100点満点中)90点」と笑顔で評価した。

4年連続27回目の優勝となった大分工業

(柚野真也)

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