この冬一番の寒波に備え急ぐ 防災グッズや暖房機器購入… 路面や水道管の凍結対策を

使い捨てカイロが並ぶ陳列棚で商品を選ぶ客=西彼長与町高田郷

 この冬一番の寒波到来を前に、長崎市周辺では23日、寒さや雪への備えを急ぐ市民の姿が多く見られた。路面や水道管の凍結も懸念されており、関係機関は事前の対策や注意を呼びかけている。
 西彼長与町高田郷のホームセンター「OKホーム&ガーデン長与店」では、22日までに水道管の凍結を防ぐ「保温チューブ」が全品売り切れ。普段よりもタイヤチェーンや防災グッズに関する問い合わせが相次いだ。同店によると、使い捨てカイロ、凍結防止剤、暖房機器、車両用の解氷スプレーなどの売り上げが好調という。
 同町の40代女性は、自宅の子ども部屋の暖房機器がホットカーペットしかないため電気毛布の購入を検討し来店。価格などを確認し、家族と相談していた。同町の60代女性パート従業員は「普段より30分早い午前8時に家を出る予定」と雪の中の出勤に向けて長靴を購入。また同町の男性(69)は「自宅前の階段を雪かきするため」と園芸用シャベルを品定めしていた。
 長崎市小浦町の「ホームプラザナフコ フレスポ福田店」では寒波に備えて用意していた商品が21日までに売り切れたという。
 気温の低下や積雪などによる路面凍結も懸念される。日本自動車連盟(JAF)長崎支部は、無理に車に乗ろうとせず、タイヤチェーンやスタッドレスタイヤを取り付けるよう呼びかけている。特に橋の上や坂道は追突などのリスクが高く、「積雪・凍結道路で滑り止めの措置を取っていない運転は道交法違反となる。万全の準備をしてから運転してほしい」としている。
 24日の海の便は長崎と五島、博多と壱岐・対馬を結ぶ多くの便で欠航の予定。JR長崎駅周辺のホテルによると、交通障害を懸念する市民による予約が相次ぎ、24、25両日は満室になった。問い合わせは20日ごろから増え始めたという。
 長崎市上下水道局は、屋外に露出している水道管の凍結防止策として▽水道管をタオルや保温材で巻く▽蛇口から少量の水を出し続ける-などを促している。


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