チームラボ 福山城 光の祭(令和4年12月2日~令和5年1月29日開催) ~ 福山城が幻想的な光のアートに包まれる

令和4年12月2日(金)から、福山城にて「チームラボ 福山城 光の祭」が開催されています。

福山城は、令和4年(2022年)に築城400年を迎えました。それを記念してさまざまな記念行事がおこなわれており、今回の光の祭もそのひとつ。福山城の石垣、本丸や伏見櫓にいたるまで、光のアートで彩ります。

福山城をぐるりと歩きながら見てまわるイベントは、福山駅から近いこともあり多くの人たちでにぎわっています。

幻想的な光の空間と福山城のコラボレーション、筆者も見学してきました。そのようすを紹介しましょう。

「チームラボ 福山城 光の祭」とは

「チームラボ 福山城 光の祭」とは「福山城400年博-FUKUYAMA CASTLE EXPO 2022-」の記念事業のひとつとして、アート集団チームラボが手がける光を使ったアートのイベントです。

アート集団チームラボは「Digitized City(デジタイズ・シティ)」というアートプロジェクトをさまざまな場所で開催しています。建物やその場所に手を加えることはなく、光で包み込むアートを使用して変化したかのように見せていくのです。

福山城は江戸時代初期に建造されましたが、第二次世界大戦の際、空襲により焼失。その後、昭和41年(1966年)に再建されました。

そして令和4年(2022年)8月には築城400年を迎え、天守外観の復元などがおこなわれました。

美しく生まれ変わった福山城を舞台として開催される、期間限定の光のイベントが「チームラボ 福山城 光の祭」です。

福山城を舞台に広がる光の世界

福山城東側の入口から福山城へと続く道を一方通行で進みます。

歩いていくと、途中に何やら光の球体がたくさん見えてきました。

忘却の礎石に自立しつつも呼応する生命 – 福山城」です。

やわらかく風船のような球体は、近づいても触っても大丈夫。

多くの親子連れなどが、球体に近づいて触ってみたり写真を撮ったりしていました。

周囲の球体とともに、水色やピンク、グリーンなど、少しずつ色が変化していくので、いつまでも見ていられそうです。

福山城天守前広場にはさらに大きな球体が

福山城天守前広場には、さらに大きな球体が並んでいました。こちらも静かに色が変化しています。

自立しつつ呼応する生命」と「自立しつつも呼応する生命の森」です。

さまざまなサイズの球体が並んでいます。子どもの背丈くらいのものから、大人の背丈よりもかなり大きなものまで。

耳を近づけると球体の中から音楽が聴こえてきました。

まるで迷路に迷い込んだかのようにたくさんの大きな球体が並んでいます。

球体の間をすり抜けたり、押してみたり、大人もついつい触りたくなりますね。

押すと傾いてまた元に戻ります。

押して傾いても元に戻って、ちょっとかくれんぼのような大人も子どもも楽しめる空間。

福山城天守前広場が光の球体でいっぱい!

普段の広場とは違って、たくさんの光る球体で埋め尽くされているようすは圧巻でした。

石垣に映し出される光のアート

チームラボ《福山城の石垣に住まう花と共に生きる動物たち》©チームラボ

福山城天守前広場から、東の石垣の方へ進むと急に華やかな光のアートが見えてきました。

福山城の石垣に住まう花と共に生きる動物たち」です。

よくみると、カラフルな花がいくつも集まり動きながらさまざまな動物たちの形が作られていきます。

変化しながら、さまざまな動物たちが石垣の前を歩いていきます。

上の方を飛んでいくのは鳥でしょうか。

象とトラでしょうか?

それぞれ左右からやってきて、出会い、すれ違っていきました。

動物に近づき、触れることで、鳴き声や花が散る様子を楽しむことができます。

ただ見るだけではなく変化を起こせるのも、アート集団チームラボのアートの楽しさですね。

動いている光のアートを見ながら、さらに石垣沿いを進んでいきます。

たくさんの人たちがゆっくりと眺めながら、ときには立ち止まって見つめ、華やかな光のアートを楽しんでいました。

ただただ美しく幻想的な花と動物たち。鳥も飛んでいきます。

なんの動物だろう?と考えながら見るのも楽しいですよ。

伏見櫓には、打って変わって墨で描かれたような黒い円が出現!

こちらも光のアート、「伏見櫓の円相 – 福山城」です。

チームラボ《伏見櫓の円相 – 福山城》©チームラボ

人や動物が変化しながら歩き続けるアート

伏見櫓を超えてさらに石垣沿いを歩くと、今度は光の人が歩きはじめました。

Walk, Walk, Walk – 福山城

光で映し出された人々が少しずつ移動しながら変化していく、幻想的なアートです。

しばらく眺めていると、徐々にカエルやうさぎの行進に変わっていきました。

ぴょんぴょん跳ねながら移動するうさぎたちがかわいい。

変化しながら歩き続ける人や動物たちを、ただ眺めているのも興味深いですね。

このアートは、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けているのだそう。

そのため、同じものが繰り返されているわけではなく、いつまでも変化し続けていくのです。

同じような人や動物が歩いてきても、同じじゃないんですね、不思議。

出口近くには「お絵かき武将」のコーナーもありました。

福山や初代藩主である水野勝成にゆかりのある武将を選んで、用紙の枠内にクレヨンで色を塗ってお絵かきをしていきます。

色を塗るだけなので、小さな子どもたちでも簡単ですね。

お絵かきした紙をスキャンすると、広場に置かれた巨大なスクリーンの中でその絵の武将が動き出します。

スクリーンに触れると武将それぞれの名言が吹き出しで映し出されます。

描いたイラストは、その場で缶バッジ(500円)にしてもらえるので、記念にお土産としてもいいですね。

いつもとは違う福山城の魅力を

「チームラボ 福山城 光の祭」のイベントは、福山城の景観をそのままに、光のアートでいつもとは違う空間を楽しめます。

築城400年を迎えた福山城では、令和4年(2022年)からさまざまなイベントが行われてきました。

今回の「チームラボ 福山城 光の祭」はフィナーレイベントで、夜になるとライトアップされた福山城周辺にたくさんの人が集まり、とても賑やかです。

今期は1月29日(日)まで。残りわずかです!

この機会にぜひ、普段とは違う福山城のアート空間、見て、触れて、ゆっくりと散策してみてくださいね。

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