認可保育「利用不可」1059人 岡山市1次募集の利用調整

 岡山市は24日、4月入園の認可保育施設の1次募集で利用調整の結果、1059人(前年比93人減)が「利用不可」になったと発表した。昨春時点で8人だった待機児童の今春の見通しについて、大森雅夫市長は「昨年とほぼ同じくらいの数に落ち着くのではないか」との認識を示した。

 申し込みの内訳は新規4335人(229人減)、継続1万4820人(260人増)で、利用不可はいずれも新規申込者だった。継続は優先して利用できるため不可はいない。新規の不可率は24.4%で、前年の25.0%からやや改善した。

 申込総数(1万9155人)は過去最多だったが、前年からの増加数は31人にとどまった。市就園管理課によると、妊娠・出産でも退職することなく育児休暇を経て職場に戻る女性が増えたため、保育ニーズは引き続き高い半面、少子化の影響で伸びは鈍化してきたという。

 利用調整は保護者の労働時間や家庭の状況を数値化し、点数の高い順に内定する仕組み。入園が決まらなかった子どもを対象に2月1日まで2次募集、同2日~3月1日に3次募集を実施する。市就園管理課と各福祉事務所の保育コンシェルジュが受け入れ可能な施設を案内する。

 市内の待機児童数は2018年まで3年連続で全国ワースト2位。ピーク時の17年には849人だったが、施設整備や保育士確保による受け皿拡大を進めてきた。24日の記者会見で大森市長は「丁寧に対応し、1人でも多くの子どもが利用できるよう取り組む」と述べた。

記者会見で認可保育施設の1次募集の申し込み状況を説明する大森市長

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