海外キャンプってどうやるの?セブ島の山でキャンプしてみて分かった注意点・持ち物などを紹介

こんにちは、やまさん(@yama3_local)です。突然ですが海外でキャンプをしたことはありますか?感染症対策も少しずつ緩和してきて、海外との往来が増えてきました。今回は筆者がフィリピン・セブ島の山でキャンプをした体験をもとに、海外キャンプの様子や注意点、日本のキャンプ場との違いなどをご紹介します!

実際に海外(フィリピン)でキャンプをしてみたレポート

今回、筆者がキャンプをしてきたのはフィリピン・セブ島。

セブ島で最高峰の山といわれている「オスメニアピーク」に行ってきました。

最高峰といっても標高は1,000m程度、30分で登れてしまう初心者向けの山なのです。

現地の人にキャンプもできるということを教えてもらったので、海外初キャンプに挑戦してきました。

事前準備・キャンプギアの調達について

【手持ちのキャンプギア】

  • 日本から持ち込んだギア:なし
  • テント:レンタル(海外の無名メーカー)
  • 服装・防寒具など:体温調節ができるようなジャケットや靴下・タイツなど
  • バックパック:旅行用のサブバッグ

海外のキャンプ場は事前予約の必要な箇所もありますが、日本と比較しても当日申込可能なキャンプ場が多いです。

レンタルも現地のキャンプ場で可能な箇所が多いです。

ただワイルドなキャンプ場が多いので、トイレの有無や、付近で買い物ができる箇所があるかどうかリサーチはしておいた方が良いかと思います。

※筆者は付近で買い物できる箇所をあまり調べていかなかったので食材調達に苦労しました…。

海外(フィリピン)のキャンプの様子

筆者撮影

麓に到着したのは夜の22時半頃。山の入口に貸し出し店があり、テントを借りました。

テントは頂上まで運んでくれて、セッティングまでしてくれます。

日本のキャンプ場ならば管理棟はとっくに閉まっている時間帯です。

登山口のところで入山料を払い、真っ暗の山道を30分登り、山頂に到着。

到着は夜中だったので他のテントがいくつかあっただけで、他に人はあまりいませんでした。

筆者撮影

山頂でテントをセッティングしてもらった後、ホームセンターで購入してきた着火剤を使って炭を起こし、鍋でラーメンを作ってようやく夜ご飯です。

筆者撮影

謎のアルコールで着火します。

筆者撮影

山頂は風も強く、とても寒かったのでテントの中でお酒を飲みながらカードゲームをして、みんなで川の字になって就寝。

朝起床して景色の良いところに向かうと、現地の人やハイキングに来た人たちがたくさんいました。

日本でキャンプをするのとさほど変わらず楽しむことができました。

海外キャンプをやってみて分かったこと

筆者撮影

日本の登山と同じく山に入る場合、登山料(1人30ペソ)がかかります。

日帰りで軽く登れる山のためハイキングとして利用する方が多く、昼間は人が多いです。

しかし、山でキャンプをする人は少ないため夜は満天の星空や流れ星、朝の雲海を貸し切り気分で味わうことができたのは海外ならではのダイナミックな経験だったように思います。

がっつりキャンプ場で区画分けされたキャンプサイトを使用するわけではなく、このように山の中でキャンプするスタイルで楽しんでいる方が海外にはたくさんいるようです。

海外キャンプのおすすめポイント

筆者撮影

海外でのキャンプは野営感と大自然をより一層味わえます。日本とは違う環境に少しドキドキするのもまた楽しみの一つです。

キャンプと登山が初心者の方でも気軽にデビューでき、30分登っただけでこんな景色を堪能できるセブ島のオスメニアピークは本当におすすめです。

海外キャンプは、皆さんが感じるよりもハードルはかなり低いと思いますよ。

夜は満天の星空で天の河や流れ星、朝は雲海や日の出が見れます。

筆者撮影

セブ島で一番高い山なのでセブ島全体が見渡せ、ペスカドール島とモアルボアル島も見れます。

山頂に写真スポットがあり、山々をバックに迫力満点の写真が撮れます。

筆者撮影

海外キャンプの注意事項など

筆者撮影

海外でキャンプに行く時に注意事項がいくつかあります。

まずは服装。現地の人はビーサンで登っている人などもいますが、特に山に慣れていない方は滑りにくい靴を履いていきましょう。

山の天候も変わりやすいため足元はとても滑りやすく、とても寒いので寒さ対策や雨天対策などは準備しましょう。

筆者撮影

また、日本と違い24時間営業のコンビニやスーパーは基本的にありません。

今回、私が行った登山口は23時に行っても開いていましたが、基本的に深夜到着はおすすめしません。

食材は現地で買うことができますが、衛生面などが心配な方は鍋で作る式のラーメンを購入すれば安心。

外灯はもちろんなにもなく、トイレや水道などは少ないことが多いので気をつけましょう。

海外キャンプの気になる点

海外でキャンプはしてみたいけど、日本から何を持ってけばよいか、海外と日本のキャンプは何が違うのかなど気になりますよね?

ここからはキャンプには欠かせないギア、日本から持って行った方が良いもの、海外でキャンプをするメリット、デメリットをご紹介します。

キャンプギアはどうするの?

日本からキャンプギアを持って行くのももちろんアリですが、筆者のように日本からは何も持っていかず、すべて現地調達することも可能です(国にもよると思いますが)。

現地で調達する場合、海外にももちろん都心部にはアウトドア専門店はあるので購入することも可能です。

または、エジプトの砂漠キャンプやサファリキャンプなどはテントやご飯、キャンプファイヤーなどすべてがツアーとセットになっており、グランピング感覚で用意してくれる場合もありますので手ぶらが良いという方にはおすすめです。

上記のように、現地ツアーのようなものに申し込めばテント・着火剤・ランタンなど一式用意してくれるので便利です。

キャンプギアは基本的に販売されてるその国で使うことが前提で、気候に合わせて作られています。

日本のテントは比較的耐久性が優れていたり、四季に対応でき、暑さ・寒さ・結露に強くバランスの取れた物が多いです。

一方アメリカの場合は気温が40度を超えることもあるため風通しが良く、組み立てに時間がかからない持ち運びのしやすいテントが好まれます。

そのように国の特性に合わせた形でキャンプギアは作られていることを念頭に、購入するかどうか検討しましょう。

日本から持ち込むのがおすすめなものは?

海外製品に比べて日本の製品は見た目や性能に細部までこだわっているので日本の使いやすいギアがあったら持って行った方が良いでしょう。

今回は飛行機でも比較的持って行きやすいアイテムを5つピックアップしました。

1. 防水バックパックカバー

海外の天気は変わりやすいです。

バックパックカバーは軽量な上に、荷物にもならないので海外にも是非持っていきたいアイテムです。

2. 軽量寝袋

軽くて丈夫なシュラフがあると安心。レンタル品の中にシュラフがあることは少ないです。

3. 速乾タオル

小さく収納できるタオルは優れもの。

キャンプ場の近くにシャワーがあった場合、すぐ乾く速乾タオルは大活躍します。

4. クッカーセット

キャンプ道具一式を持っていくのは少し難しいですが、クッキング系の最低限のギアは揃えたい!という方はこちらがおすすめ。

コンパクトで持ち運びも苦ではありません。

5. 応急処置キット

海外でのキャンプは日本と少し違う環境です。

万が一に備えて日本から応急処置キットを持って行っておけば安心感がありますね。

どのくらいのレベルのキャンプをするかによって持っていくものは選択しましょう。

日本と海外とのキャンプ場の違い

筆者撮影

海外のキャンプ場は、もちろん日本のようなキャンプサイトもありますが、多くは山の上や森の中などで行うので周りを気にする必要がないです。

一番の違いですが、日本では「キャンプ」といえばキャンプ飯といわれるご飯に手間をかけたり、ギアにお金をかけたりして1日中キャンプ場で過ごすことが多いです。

それに比べて海外はアクティビティをメインに考えているためキャンプは宿泊場所として捉えており、ほとんどテントの周りにはいない事が多いです。

この考え方は大きな違いだと感じます。

海外でキャンプをするメリット

筆者撮影

日本の法律では規制が多く、国立公園ではもちろんキャンプはできません。

そして海などもテント設営やバーベキュー禁止、山も所有者がいたりと気軽に自然の中でキャンプが難しいです。

それに対して例えば北欧には「自然享受権」という権利があります。

「自然はみんなのものであって所有すべきでない」という考えから他人の土地や国有地であってもキャンプやハイキング、果物摘みなど自然を楽しめる権利が旅行者を含むすべての人に保障されています。

自由に自然からの恵みを感じられるため、自然はみんなで守ろうという考えも根付いています。

以上のことから日本では考えられない場所や景色を自由に味わえるのは大きなメリットだと感じました。

キャンプをすると単なる海外旅行では味わえない違った視点からその国を知れるのは最大のメリットと言えます。

海外でキャンプをするデメリット

海外でキャンプをするデメリットはやはりセキュリティの問題でしょう。

自然を近くに感じられるということは整備があまりされておらず、管理人がいないということになります。

その中で鍵などがない野外でキャンプをするので危険性は高まります。

そして人的トラブルだけでなく、その国の気候や特徴、虫などの対策を行っておかないと大きなトラブルにつながります。しっかりと事前準備をしていきましょう。

海外でキャンプするのにおすすめの国

筆者撮影

最後に、筆者のこれまでの経験から海外キャンプにおすすめの国を4カ国ご紹介します。

今回は、ロッジやグランピング施設があるような設備の整ったキャンプ場ではなく、テントを持ち込んで合法的に野営キャンプを味わえる国に限定してご紹介します。

1. フィリピン

リーズナブルにコスパ良くキャンプを楽しみたいならフィリピンがおすすめです。

フィリピンといえば青く輝くビーチですね。良い意味で土地が発展していないので自然が豊かで整備されていないワイルドなキャンプを楽しむことができます。

物価も安いため、キャンプ場も安く使用できます。そして、テントなどもレンタルしてくれるところが多いため、持っていなくても野営キャンプを味わえます。

マニラからわずか5時間でいける「ハンドレッド・アイランズ国立公園」は満潮時には123の島からなるパンガシナン保護地区にあります。

これらのうちガバナーズ島、ケソン島、マルコス島、チルドレンズ島のみ観光用に開発されており、キャンプができます。

まだまだ外国人観光客も少ない穴場のスポット。テントの貸し出しも行っています。

島内でできるアクティビティは以下の通り。

  • アイランドホッピング
  • 海水浴
  • シュノーケリング
  • カヤック
  • ジェットスキー
  • バナナボート
  • ジップライン
  • ハイキング
  • ヘルメットダイビング
  • クリフジャンプ
  • パラセーリング

2. コスタリカ

ジャングルの中でザ・ワイルドなキャンプをしたいならコスタリカがおすすめです。

コスタリカといえば、記憶に新しい2022年のワールドカップで日本と対戦した中南米に位置する国です。

「豊かな海岸」という意味を持つコスタリカはエコツーリストに人気のスポットで、多様な動植物が生息している熱帯雨林です。

美しいビーチからジャングルまで楽しめるのが一番の魅力です。

コスタリカはキャンプのインフラが未発達のため管理されたキャンプ場というよりも、野営が基本です。

上級者向けではありますが、ワイルドキャンプ(野営)をしたければ候補に入れてみても良いでしょう。

3. アメリカ

筆者撮影

壮大な自然の中で整備の整ったキャンプをしたいならアメリカがおすすめです。

アウトドア大国というだけあって、国立公園や州立公園など国や州が保護している場所でもキャンプができるようになっているアメリカ。

日本の国土25倍の大きさを誇るアメリカは手付かずの自然がかなり残っていて、ダイナミックな景色を堪能することができます。

今まで見たこともない壮大な景色の中でキャンプができるなんて絶対に経験して損はないです。

ここではカリフォルニア州にあるユネスコ世界遺産に認定されている「ヨセミテ国立公園」でのキャンプサイトを紹介します。

筆者撮影

あの有名なアウトドアブランド「THE NORTH FACE」のロゴのモチーフになった岩山、「ハーフドーム」が見れます。

キャンプサイトの近くで体験できるアクティビティをご紹介します。

  • サイクリング
  • 釣り
  • ハイキング
  • 乗馬
  • パドリング
  • クライミング
  • 水泳
  • スノースポーツ
  • 野生動物ウォッチング

アウトドア人口も多く、どこのキャンプ場も設備がしっかりしているところが多いのでトイレやシャワーの綺麗さをはじめ、クオリティーが高く整備されたキャンプができるでしょう。

4. エチオピア

トレッキングと一緒にキャンプを楽しみたい上級者の方はエチオピアもおすすめです。

アフリカと聞いて思いつくのはサバンナや野生動物、砂漠ではないでしょうか?

どれも非日常を味わえるのはもちろん、母なる大地を感じられるアフリカは死ぬまでに一度は経験しておきたいですね。

東アフリカに位置するエチオピアは火山山脈や森林が茂ったサバンナがあり、驚くべき自然の美しさと多様性の国です。

エチオピア北部の「シミエン国立公園」には3つの主要なキャンプ場があります。

「シミエン国立公園」は世界遺産にも登録されており、その高さと広い面積から「アフリカの屋根」と呼ばれています。

ここではゲラダヒヒ、ワリアアイベックスやエチオピアオオカミ、ハゲワシなどのここでしか見られない珍しい野生動物に会えます。

山岳地帯を日帰りで気軽にハイキングから一週間のロングトレッキングまで幅広く楽しむことができます。

海外キャンプをして現地の生活をリアルに感じよう!

海外でのキャンプ体験談から、注意点、メリット・デメリットをまとめました。

海外キャンプに適した国も紹介したので、2023年は海外キャンプデビューを狙っている!というキャンパーの皆さんの参考になれば幸いです。

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