“朝ドラ効果” 五島市ふるさと納税2倍超 6億5000万円見通し 2022年度

五島市のふるさと納税特設サイトの画面

 長崎県五島市は24日、ふるさと納税制度による2022年度の寄付額が前年度比2倍超の6億5千万円に上る見通しを明らかにした。特に昨年10月からの伸びが大きく、市は、五島列島が舞台となっているNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」の放送開始が一因とみている。
 寄付件数も倍増の2万5千件を見込み、金額とともに08年度の制度開始以降最多となる。市は、追加の返礼業務委託料などを含む22年度一般会計補正予算案を24日の市議会臨時会に提出し、可決した。

五島市の過去5年のふるさと納税寄付額推移

 同市に対する直近5年の寄付額は2億円台で推移していた。市は当初、22年度を3億5千万円と予想していたが、昨年8、9月は前年同月実績を突破。さらにドラマ放送が始まった10月は1.5倍、11月は2倍近くまで伸び、12月だけで前年度1年分を超えた。
 12月に追加の関連経費を同補正予算に計上していたが、今後もこのペースで寄付が増加すると見込み、今回再び予算化した。
 市は21年10月から、ふるさと納税業務を新たな民間業者に外部委託し、返礼品のPRを強化。約1200アイテムの写真を見やすくするなど工夫し、返礼品の掘り起こしも進めた。
 市政策企画課は「貴重な財源であり、多くの寄付に感謝したい。返礼品とドラマでの知名度向上の相乗効果と考えており、さらに(返礼品の)魅力を高めるよう努めたい」としている。


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