元幕内・里山さん、「体の一部」と大切にした108万円の化粧まわしを母校鹿児島商業へ返還 「相撲志す後輩が増えてほしい」と展示へ

化粧まわしを返還した里山浩作さん(右から2人目)と受け取った鹿児島商業高校の堀之内尚郎校長(同3人目)=24日、鹿児島市西坂元町の同校

 鹿児島商業高校(鹿児島市)の相撲部出身で、元幕内里山の里山浩作さん(41)=現千賀ノ浦親方、奄美市出身=が24日、母校から寄贈された化粧まわしを返還した。「現役時代は自分の体の一部として大切にしてきた。この化粧まわしを見て、相撲の道を志す後輩が一人でも増えてくれたら」と話した。

 化粧まわしは十両以上の関取が土俵入りの際に締めるもので、長さ6~7メートル、重さは13キロほど。里山さんの2006年初場所の十両昇進に合わせ、同窓会や相撲部OB、教職員の寄付で約108万円かけて製作された。スクールカラーの紫を基調とし、校章の桜の花を中央にあしらい、下部には「鹿児島商業高等学校」と記される。

 化粧まわしを受け取った際、「うれしい気持ちと、鹿商を背負う責任感で力がみなぎった」と振り返る里山さん。同場所で勝ち越しを決めた。

 現役時代は175センチ、123キロと小兵だったものの、多彩な技と相手の懐に潜り込む粘り強い取り口で人気を博した。「(関取として化粧まわしと)共に過ごし、思い入れが深い。つらい時も皆さんが背中を押してくれた」と感謝した。

 化粧まわしは、同校に展示される予定。堀之内尚郎校長は「小さな体で闘志をむき出しにして戦う姿は、学校の誇りだった。生徒たちがこの化粧まわしを見て、里山さんや大相撲に思いをはせてもらえたら」と話した。

化粧まわしを手にする里山浩作さん(右から2人目)=2006年1月、東京・墨田区

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