2年連続、コウノトリが巣作り 栃木・渡良瀬遊水地の人工巣塔

巣材をくわえるコウノトリ(市提供)

 【栃木】市は24日、藤岡町内野の渡良瀬遊水地内に設置した人工巣塔でコウノトリの巣作りを確認したと発表した。

 市渡良瀬遊水地課によると、同日午前7時25分ごろ、野鳥観察に訪れた愛護団体「日本コウノトリの会」(兵庫県)の会員女性が第1調節池内の人工巣塔にコウノトリ1羽が止まっているのを確認し、写真を撮影した。

 コウノトリは昨年も営巣した雄の「カズ」で、2年連続の営巣とみられる。カズは数日前から谷中湖周辺などで目撃されていたという。

 市は昨年2月、遊水地の北エントランス付近に人工巣塔を設置。3月には、個体識別のために装着される足輪がない個体とカズが営巣した。ペアリングのような行動が見られたが、巣塔への定着や繁殖は確認されなかった。

 同課は「足輪がない個体の目撃情報もあり、栃木市生まれのコウノトリの誕生を期待している」としている。

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