栃木県、全養鶏農家に消石灰配布 計126トン、月内にも開始

栃木県庁

 全国的な高病原性鳥インフルエンザの多発を受け、福田富一(ふくだとみかず)知事は24日の定例記者会見で、県内の養鶏農家全311農場に対し、消毒用消石灰計約126トンを配布することを明らかにした。今月中の配布開始を目指している。

 消石灰は国費補助を活用し、購入する。現在、県石灰工業協同組合と配送の調整を進めている。

 合わせて、消毒液散布用の動力噴霧器など機械の購入についても、費用の2分の1を補助する方針。県内農場から要望が出ているという。

 感染源となる渡り鳥の飛来防止策では、昨年12月以降、各養鶏場の半径1キロ以内にあるため池計51カ所の管理者に対し、水を抜いたり、侵入を防ぐテグスを設置したりする対策を要請した。これまでに40カ所が対策を講じ、残る池についても早急な対策を求めるとした。

 今季、県内の農場では鳥インフルエンザは発生していないが、農林水産省によると23日時点、国内の養鶏場などでは過去最多となる計64件の発生が確認されており、県は警戒を強めている。

© 株式会社下野新聞社