「からせん」100周年で記念サイト開設 市民の思い出、路線の歩みを掲載

サイトのトップページを示す武田さん

 【那須烏山】川俣純子(かわまたじゅんこ)市長は25日の定例記者会見で、4月のJR烏山線全線開通100周年を記念するスマートフォン用の特設サイトを開設したと発表した。市民から募った路線にまつわる思い出のエピソード、路線の歩みなどを紹介。今後も内容の充実を図り、節目の年に改めて人々の「からせん」への関心と愛着心を高めたい考え。

 烏山線は1923年4月15日、宝積寺-烏山駅間20.4キロで開通。当初は「烏宝(うほう)線」と呼ばれた。近年は利用者数が減少し存続を危ぶむ声も高まりつつある一方、68年には、国鉄による廃止検討の動きを地域住民らの精力的な反対運動で乗り越えた歴史を持つ。

 サイトは、こうした路線の歩みを写真と共に振り返る。また市は昨春から市民に「からせんの思い出」のエピソードを募集し「広報なすからすやま」で毎月紹介しており、サイトにも投稿の一部を掲載した。

 今後も投稿の掲載数を増やすほか、制作中の烏山線100周年の記念動画や、地元の子どもたちが描いた烏山線の蓄電池駆動電車「アキュム」の絵画コンテスト入賞作品も順次掲載していく。

 サイトを制作した市地域おこし協力隊員武田真悠香(たけだまゆか)さん(22)は会見で「作業を通じ実感した、市民の皆さんの熱い『からせん愛』が伝われば」と話した。川俣市長も「サイト開設で市民以外も含めたより多くの人々からエピソードが届き(『からせん愛』の)幅が広がれば」と期待した。

 サイトは市ホームページにQRコードを掲載。思い出のエピソード募集については市まちづくり課0287.83.1151。

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