安全確保も第一 “最強寒波” 「新聞を確実にあなたのもとへ」 配達員のけさ

強烈な寒気はあらゆる人の生活にも仕事にも影響していますが、こちらもです。“新聞配達をする人の25日朝” に密着取材しました。

坂本可織 記者
「午前0時半すぎの安佐南区に来ています。細かい粒の雪が絶え間なく降り続いているという状況です。わたしの足もとが埋まるくらい、およそ15センチ降り積もっています。このような状況の中、こちらの営業所では新聞の配達に向けての準備が進められています」

中国新聞販売センターの沼田営業所です。毎朝、およそ20人の配達員が安佐南区を中心におよそ3500世帯に新聞を届けています。

25日は、印刷所から通常よりも1時間ほど早く新聞が届き、配達準備に追われていました。

中国新聞販売センター 木村光誉 所長
「クリスマス(寒波)のときは、店の配達自体がお昼ごろまでかかったりだとか、たいへんな部分はあったが、なんとか配り終えることができたので、きょうも時間をかけてでも、ゆっくり、しっかり配れたらと思っています」

届けられた新聞1部1部に広告をはさみ、新聞が雪で濡れないようビニールをかぶせていきます。

木村光誉 所長
「(新聞を)待っている方に届けるというのは第一だけれども、それ以上に配達員のけがや安全が第一だと思っているので、それを両立しながら、うまくやっていけたら」

バイクのかごに新聞を積み込んで、いざ出発! ところが…。

バイクに乗ろうとする配達員
「(カギが)回らん。なんで。凍っとんかな」

なかなかバイクのエンジンがつきません。

配達員
「あ、いった、いった! はい。行ってきます」

事故を起こしてしまっては、新聞を届けるどころではありません。およそ10センチ以上の雪が積もった道路を徐行運転で慎重に進んでいきます。

そして、バイクを止め、新聞を手に取り、深い雪の中を一軒一軒、ていねいに配達していきます。

今回、このバイクがつけているのはスノータイヤ。スリップ防止の対策です。

通常はバイクを使う人が、スタッドレスタイヤをつけた車で配達することもあるんだそうです。

配達員
「天候でいったら雪のときが(配達は)1番たいへんですね。スリップ事故でけがをする配達員がいるので、わたしたち、そういうけがに注意しながら安全第一で確実に読者の方に新聞が届くように心掛けています」

積雪の影響で山間部の一部地域に遅れは出たものの、こうして新聞は無事、全ての世帯に届けられたということです。

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