冷え込み厳しく 各地で真冬日 強風、低温で被害も 上越地域

 

凍りついた路面で車は低速運転。町中でも地吹雪が発生し、さらに速度を落とす様子が見られた(25日午前10時30分ごろ、上越市本町6付近)

県内は25日、強い冬型の気圧配置と非常に強い寒気の影響で、大雪や強い風に見舞われた。午前5時までに大雪や暴風雪の警報、高速道路、国道の規制は解除されたが、強風や今冬一番の冷え込みが影響し、交通機関やライフラインに影響が出た。強い冬型は26日まで続く見込み。
 気象庁のアメダスによる観測によると、25日は県内の全28地点で「真冬日」となった。上越市高田では2021年1月以来で、午後1時ごろでもマイナス1・1度。路面には厚い氷が張り、町中も地吹雪となった。最高気温が県内最高だったのは大潟のマイナス0・2度、最低だったのは妙高市関山のマイナス4・9度だった。
 上越市は大雪のピークが過ぎたとして、同日午後3時に大雪災害警戒本部を廃止。同市危機管理課によると、同日正午までに強風被害2件を確認した。五智6では養護老人ホームの受水槽建屋外壁が損壊、国府2ではカーブミラーが根元から折れた。けが人はいないという。また、同市ガス水道局によると午後5時までに、一般家庭から水が出ないなどの相談が148件寄せられた。凍結が原因とみられ、1日の件数としては今冬最多という。
 同市内の自動車店によると、車のエンジンがかからないとの相談が2件あり、原因は低温によるバッテリー上がり。寒暖差が激しい時ほど発生しやすく、「小まめに車を動かすなど対策を取ってほしい」と呼び掛けている。

◇低温、強風で影響 鉄道各社で運休など 柿崎区中心に800戸停電

 今冬一番の冷え込みとなった25日朝、国県道の通行止めは解除されたが、鉄道では低温や強風の影響が続いた。
 JR信越本線では直江津―柿崎両駅間の上下線で本数を減らして運行。柿崎―柏崎両駅間では運行を見合わせた他、えちごトキめき鉄道の妙高はねうまライン内も走行する特急「しらゆき」を全て運休した。JR大糸線も糸魚川―南小谷両駅間で終日、運転を見合わせた。北越急行はJR上越線運休の影響で終日、直江津―六日町両駅間のみで運行した。

午前7時ごろのえちごトキめき鉄道直江津駅の様子。鉄道各社で強風、大雪による運休が相次いだ

 雪氷や強風による停電被害も相次いだ。東北電力ネットワークによると、同日午後4時までに、上越市では柿崎区を中心に約800戸が停電(10戸未満の停電を含まず)。いずれも雪氷が原因とみられる。
 上越、糸魚川両市では全小中学校を臨時休校、妙高市では中学校1校を臨時休校、他の小中学校で始業を延期、上越市の高校、中高一貫教育校各1校で早退、県立特別支援学校1校で臨時休校とした。
 新潟地方気象台によると、26日は冬型の気圧配置は緩むが、気圧の谷や寒気の影響を受ける見込みで、海上ではしけ、中下越では大雪に注意が必要。上越で予想される気象状況は、波の高さが4メートルでうねりを伴い、同日午後6時までに予想される24時間降雪量は平地20センチ、山沿い30センチ。

© 株式会社上越タイムス社