岸田首相は「異次元」なぜやめた? 民放記者出身の立民議員が追及 首相答弁で議場に笑い 

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 立憲民主党の大築紅葉氏は25日、衆院代表質問に初めて立ち、岸田文雄首相がこども・少子化対策について「異次元」としていた枕ことばを封印したことを巡り「なぜ『次元の異なる』と言い換えたのか」とただした。首相は理由を明かさなかったが「異次元も『次元の異なる』も違いはありません」と答弁。「余計な説明を避けて着地を図った潔さ」(自民党幹部)で、議場は笑いに包まれた。

 岸田首相は当初表現していた「異次元の対策」について、施政方針演説や国会答弁では「次元の異なる」と言い換えている。「野党だけでなく与党にも『わけが分からない』などと不評だった」(官邸関係者)からだとされ、「総理も『もう2度と使わない』と言っており、痛いところを攻められた」(同)という。

 大築氏は民放の記者出身で国会取材では野党キャップを担当していた。2人の子どもを育てている立場から、呼び方にとどまらず対策そのものの内容についても追及した。野党議員からは「記者時代の厳しい取材も知られていたが、その迫力に総理も驚いたのではないか」との感想が聞かれた。

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