鹿沼で初開催マルシェにぎわう まちおこしグループ「磯町の魅力磨いて発進」

農産物の販売などで来場者との交流を深めたイソマチマルシェ

 【鹿沼】磯町に住む20~50代の有志らが昨春結成したまちおこしグループ「磯GO!みらいの会」が22日、磯山神社駐車場で初の交流イベント「イソマチマルシェ」を開いた。地元で生産したイチゴや農産物を販売するなどし、会場は多くの来場者でにぎわった。同会は今後、農産物のブランド化や遊休地を活用した景観植物の植栽などにも取り組む考えで、メンバーは「磯町の魅力を磨いて発信し、より活気のある地域にしたい」と意気込んでいる。

 市南部の磯町には今月1日現在、182世帯504人が居住。年々進む人口減少などの対策として、有志が同会を結成した。副会長の自営業鈴木陽(すずきあきら)さん(51)は「将来も楽しく安全に暮らすには地域の活性化が必要」と説明する。

 52人の会員が月1回の会合を重ね、まずはアジサイの名所で知られる同神社を核としたマルシェの開催にこぎつけた。

 当日は、磯町のイチゴ農家11軒が生産した「とちおとめ」「とちあいか」を販売し、限定100箱が1時間ほどで売り切れた。地域のパン店やキッチンカーも行列ができる人気ぶりとなった。

 同会女性リーダーで副会長の梁島由梨(やなしまゆり)さん(41)は「多くの交流が生まれ、初回としては成功」と話す。以前から地元のまちづくりを主導してきた会長の鈴木節也(すずきせつや)さん(83)は裏方で会員を支え、「若い住民が高い意識を持ってくれているのは心強い」と、住民たちの“決起”を歓迎している。

 来月には2回目のマルシェを開催する。会合では地場産イチゴのブランド化、アジサイに次ぐ景観植物の植栽、空き家を活用したカフェやアトリエの開設など、多彩なアイデアが上がっているという。

 副会長の鈴木陽さんは「活動したい人が自然に集まれる組織が理想。まずは交流人口を増やし、移住者の増加につながればうれしい」と夢を描いている。

磯山神社周辺で初めて開かれたイソマチマルシェ

© 株式会社下野新聞社