無駄な抵抗するなよ…男性襲った強盗団を逮捕、指示仲介役も 狛江、さいたま襲撃の強盗団とは別グループ

強盗致傷、男3人を逮捕 500万円奪った疑い=川口市

 昨年11月、埼玉県川口市の住宅に侵入し現金などを奪ったとして、県警捜査1課と川口署は25日、住居侵入と強盗致傷の疑いで、茨城県日立市相田町3丁目、職業不詳の男(21)、いずれも同県日立市、職業不詳の少年(17)と男(19)を逮捕した。21歳男と少年が実行役で、19歳男が指示仲介役とみられる。県警は実行役が他にもいて、余罪も複数件あるとみて調べる。

 逮捕容疑は数人と共謀し11月15日午前11時半ごろ、川口市前上町の住宅に侵入。住民の20代男性の手足を粘着テープで椅子に縛った上、刃物のような物を突き付け「無駄な抵抗はするなよ」などと脅迫し、現金約500万円や通帳などを奪い、男性に頸椎(けいつい)捻挫などのけがを負わせた疑い。

 捜査1課によると、実行役2人は付近の防犯カメラの映像などから浮上し、2人の携帯電話の精査などから指示斡旋した男を特定した。実行役2人は現場から黒い軽乗用車で逃走。19歳男は現場宅にはいなかったとみられる。3人は面識があり、携帯電話には通信アプリ「テレグラム」や「シグナル」が入っていたという。

 東京・狛江市の強盗殺人事件やさいたま市西区の強盗致傷事件など関東を中心に発生している一連の事件と今回の事件は実行犯として直接的な関与はないとみられている。

 県警は川口の事件に関し、他県を含めて余罪が複数件あるとみて、慎重に捜査する。

 今回は強盗致傷事件が起きる1カ月以内前に振り込め詐欺を思わせる電話があったという。県警が関連を調べていて、ある捜査幹部は「特殊詐欺の予兆電話があった時に金額に言及すると被害に遭う可能性があるので、注意してほしい」と呼びかけている。

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