強い寒気 奈義で氷点下16.8度 県内観測史上2位の低さ記録

 岡山県内は26日、強い寒気や、朝から晴れて地表の熱が奪われる放射冷却で冷え込み、奈義町で朝の最低気温が氷点下16.8度(平年氷点下3.1度)と県内観測史上2位の低さを記録した。積雪の影響で県北部を中心に鉄道やバスが一部運休し、県道の通行止めが続くなど交通も乱れた。

 美作市は氷点下14.2度(平年氷点下2.8度)で、同市の観測史上最低。津山市同9.4度(同1.7度)▽岡山市中心部同4.0度(同0.3度)▽倉敷市同3.8度(同0.1度)―など、全16観測地点で平年を2.5度~13.7度下回り11地点で今季最低となった。観測史上1位は1981年2月の真庭市蒜山上長田の同20.2度。

 北部の積雪は午前9時までに最大で同市蒜山上長田で74センチ、新見市千屋48センチ、美作市42センチ、津山市32センチ。

 岡山地方気象台は「日中も気温が上がりきらない地域が多いだろう。北から寒気が流れ込みやすく、少なくとも今月末までは低温で推移する」と予報している。

 鉄道は、JR西日本が特急「やくも」を始発から見合わせ「スーパーいなば」を終日運休に。在来線は姫新線津山―佐用駅間、因美線智頭―津山駅間で終日運休。伯備線米子―新見駅間を始発から取りやめた。

 路線バスは、美作市、勝央町内を走る美作共同バスが除雪作業のため全路線で運転を見合わせており、再開のめどは立っていない。

 県内の一般道は午前11時現在、津山市一宮の県道1.9キロ区間で通行止めが続き、除雪作業中。備前市三石以東の国道2号の交通規制は25日夜に解除され、トラックの立ち往生で最大25キロに及んだ渋滞は解消したという。

 高速道路は、米子自動車道の落合ジャンクション以北の通行止めが26日未明、約33時間ぶりに解除された。

 県警によると、26日午前7時半までにスリップとみられる物損事故(速報値)は3件発生。けが人はいない。

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