<レスリング>女子53・57kg級を筆頭に、世界選手権並みの激戦となるか…2.1~5ザグレブ・オープン(クロアチア)

▲53kg級は現前世界チャンピオン(左=藤波朱里、右=ドミニク・パリッシュ)が激突するか

 

 2023年の世界レスリング連盟(UWW)ランキング・シリーズ第1戦「ザグレブ・オープン」は2月1~5日にクロアチア・ザグレブで予定され、3スタイルで約600選手がエントリーしている。UWWは、日本の女子が2018年の「クリッパン女子国際大会」以来、5年ぶりにランキングシリーズに出場することもあり、ハイレベルな闘いが展開されると予想。女子の見どころをホームページで紹介している。

 特に注目を集めるのが53kg級。2021年世界選手権を制し、106連勝中の藤波朱理(日体大)と、昨年の世界選手権優勝のドミニク・パリッシュ(米国)の2人がエントリー。現前世界チャンピオンの激突の可能性に言及。

 2021年東京オリンピック決勝で向田真優(現姓志土地)と激戦を展開したパン・キアンユ(龐倩玉=中国)が参戦。55kg級から下げてくる選手を含めて世界選手権のメダリスト7人(藤波とパリッシュを除く)がエントリーしていることで、かなりのハイレベルの闘いを予想している。

▲世界一カムバックを目指すヘレン・マルーリス(米国)も参戦

 57kg級は、シニアの世界チャンピオン経験者とU23世界選手権経験者が3選手ずつエントリーしており、やはり世界トップレベルの展開を予想。シニアの世界一は、2016年リオデジャネイロ・オリンピック53kg級も制しているヘレン・マルーリス(米国)、2018年世界選手権優勝のロン・ニンニン(栄寧寧=中国)、昨年の世界選手権59kg級を制し、階級を下げたアナスタシア・ニチタ(ルーマニア)

 2019年世界選手権決勝で川井梨紗子(現姓金城)と闘ったロン・ニンニンは、東京オリンピック以来の復帰戦。

 U23世界選手権を制しているのは、南條早映(東新住建=2018・22年)、アレクサンドリア・タウン(カナダ=2018年)、アンヘリーナ・リサク(ポーランド=2021年59kg級)。南條はシニア世界選手権で2021年3位、リサクは2022年3位の実績もある。

 全階級を通じて、昨年の世界チャンピオンとして須﨑優衣(50kg級=キッツ)ドミニク・パリッシュ(53kg級=米国、前述)アナスタシア・ニチタ(57kg級=ルーマニア)アミト・エロル(72kg級=米国)の4人、銀メダリストが3人、銅メダリストが10人、それぞれエントリー。2023年のランキングシリーズの幕開けにふさわしい熱い闘いを予想している。

© 公益財団法人日本レスリング協会