瓊浦高野球部の指導者 新たに2人が体罰行為

 長崎市の私立瓊浦高の野球部やバドミントン部で指導者が部員に暴言や暴行を繰り返していた問題で、同校は26日、新たに野球部の指導者2人に体罰などの行為が発覚したと明らかにした。既に暴行などが判明していた指導者2人と合わせ計4人について、県高野連に文書で報告。全員を指導から外している。
 同校が本紙の取材に答えた。部員を蹴るなどしていたバドミントン部の顧問に対しては、3月末まで指導禁止とした。
 同校は昨年12月に問題発覚後、全校生徒に体罰アンケートを実施。それによると、野球部の部長は練習中に部員の肩を両手で押すなどし、監督は一連の体罰を知りながら高野連に報告を怠っていた事実が新たに判明したという。同部ではこれまで元監督と元コーチの暴言や暴行が明らかになっていた。
 野球とバドミントン以外の二つの部活動でも、各顧問が部員を▽棒状のもので頭をたたく▽平手打ちをする▽蹴る-などしたという目撃情報が寄せられた。同校はいずれも県高体連に報告。全国高体連は19日付で、バドミントン部を含む顧問3人を高体連主催大会への1年間の参加停止処分とした。
 同校は「体罰根絶に向けた指導をしてきたが、浸透せず認識に甘さがあった。対話型の指導を徹底したい」としている。2月にも全職員対象の体罰防止の研修を予定している。


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