【海外の反応】『ガンダム 水星の魔女』に阿鼻叫喚!「悪夢だ…」シェイクスピア劇との類似点も?

衝撃展開で話題を呼んだ『ガンダム 水星の魔女』。日本以外にも多くのファンが存在する「ガンダム」シリーズですが、海外のファンはどう感じたのでしょうか?

2022年秋アニメとして放送がスタートし、瞬く間に日本中で大きな話題となったテレビアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』。

2015年から2017年まで放映された『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』以来5年ぶりの新作アニメということもあり、多くのガンダムファンたちを魅了したことは言うまでもありません。毎週、最新話が放送されるたびにSNS上では大きな盛り上がりを見せ、それぞれが抱いた感想や今後の考察などが数多く見受けられました。

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』公式サイトより

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そんな現象は日本だけにとどまらず、海外でも散見することができ、多くのアニメファンたちが、「機動戦士ガンダム」待望の最新シリーズということもあり、SNSやネットの掲示板などに感想を書き綴っている様子が見受けられました。

今回は、そんな海外勢の反応を中心に、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』を海外ファンはどう見たのかに迫ってみたいと思います。

※記事の性質上、ストーリーに触れています。

「見事なカムバックだ」と絶賛。マスクはシャアを彷彿とさせる?

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は、「ガンダム」シリーズにおいて初の女性主人公となるスレッタ・マーキュリーを軸に物語が展開されていきます。

宇宙移民者スペーシアンと地球居住者アーシアンの対立が激化した時代から21年後。すべてのガンダムの開発計画が凍結され、ガンダム開発者は「魔女」と呼ばれるようになった世界で、ガンダム・エアリアルに乗り込むスレッタは、母プロスペラに促され、アスティカシア高等専門学校へと通うことになります。そこで意図せず、ミオリネ・レンブランを巡る“決闘”に巻き込まれ、ミオリネの花婿候補となってしまったスレッタは、憧れの学園生活を楽しもうと生活していく中で、様々な困難に立ち向かっていく様子を映し出します。

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日本では物語の前日譚に当たる「PROLOGUE」から一転、第1話からスレッタの学園生活が始まり、まさかの学園ドラマであることが大きな話題となったのも記憶に新しいですね。そんな本作を海外のレビューサイトではどのように伝えているのでしょうか?映画やアニメのレビューを多数掲載しているIGNのレビューでは、「『機動戦士ガンダム』の新シリーズが、大胆かつ新鮮な形で見事なカムバックを果たした」と表現。

加えて、監督を務める小林寛氏とシリーズ構成の大河内一楼氏の2人について「魅力的な新しい視点から古典的なガンダムへのアプローチに成功した」と続けます。「新たなタイムラインは新規のファンから古いファンまで楽しめる」と、本作が「ガンダム」シリーズを観たことがない新たなファン層でも楽しめることを明確にしています。

CD『君よ 気高くあれ』(期間生産限定盤)

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さらに、暴力的で動揺を誘うようなプロローグから第1話の導入で学園ドラマへと切り替わる落差についても触れており、『機動戦士ガンダム』というシリーズがもともと戦争をテーマにした作品であることから「本作はビジネスにおける相続者たちの熾烈な“戦争”を描くと同時に、スペーシアンとアーシアンの生活格差も浮き彫りにしている」と綴られています。スレッタの母親であるプロスペラがマスクを被っている描写については「シャア・アズナブルを彷彿させる」とのことです。

ラストに悲鳴!シェイクスピアとの類似点も指摘

そして『水星の魔女』でもっとも衝撃的なシーンと言えば、間違いなく第12話「逃げ出すよりも進むことを」のラストパート。

CD『祝福』

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スレッタがガンダム・エアリアルに乗り、命を狙われるミオリネを颯爽と助けに現れる場面。エアリアルの掌でまるで虫をつぶすかのように人間を叩き潰し、機体から飛び出したスレッタが笑顔で血に染まった手をミオリネに差し伸べる一幕があります。

この場面を「プロスペラによる卑劣で露骨な精神操作が衝撃的な形で現れた」と表現。そもそもの「プロスペラ」と「エアリアル」というキャラクター名にも注目しており、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『テンペスト』に登場する魔法使いのプロスペローと下僕の妖精エアリエルから名づけられているのだろうと推察。

さらにはクライマックスでグエル・ジェタークに訪れる悲劇に関しても、同じくシェイクスピア劇の『ハムレット』と重ね合わせています。最終的なカットでエアリアルが跪いている場面に関して、第1話のラストと対比になっている点にも触れており「悪夢のような再現」と例えられていました。最後に全体的な評価としては10点満点中9点と本作を評価。

「スマートなペースと優れたキャラクターライティングのおかげで、毎週スリル満点であった。そして、フィナーレですべてがひっくり返るように設定されており、物語が恐ろしい新たな領域に突入する」と表現し、レビューは締めくくられています。

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第1クール最終回直前PV

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本作の評価はレビュアーだけでなく、アニメファンの間でもおおむね同様のものが見受けられ、海外のアニメ専門掲示板では「阿鼻叫喚の地獄絵図」や「なんなんだ、このエンディングは!?」といった驚愕のラストへ向けたコメントが多数寄せられており、「傑作だ」「レベルが天井を突き抜けた」「10点満点中10点だ」と、高く評価する声が多かった印象です。加えて「トマトを一生食べられそうにない…」や「ミオリネはもうトマトを見られなくなってしまったな」などといったユーモラスな表現も多く、海外のファンも日本のファンと同じような印象を抱いたことが伺えるリアクションでした。『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は、2023年4月より第2クールの放送が予定されています。あまりにも衝撃的なフィナーレを飾ったことから、ますます注目度が増していきそうです。

海外のファンたちも、これから3か月もの間、この続きを見られないのかと残念がっている様子でした。(執筆:zash)

アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』作品概要

まだ間に合う!『機動戦士ガンダム 水星の魔女』スペシャル特番

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その魔女は、ガンダムを駆る。

A.S.(アド・ステラ)122――

数多の企業が宇宙へ進出し、巨大な経済圏を構築する時代。

モビルスーツ産業最大手「ベネリットグループ」が運営する

「アスティカシア高等専門学園」に、辺境の地・水星から一人の少女が編入してきた。

名は、スレッタ・マーキュリー。

無垢なる胸に鮮紅の光を灯し、少女は一歩ずつ、新たな世界を歩んでいく。

〈放送情報〉

2022年10月2日より毎週日曜午後5時~

MBS/TBS系全国28局ネットにて放送開始

〈スタッフ〉※短縮表記

企画・制作:サンライズ、 原作:矢立 肇/富野由悠季、 監督:小林 寛、 シリーズ構成・脚本:大河内一楼、

キャラクターデザイン原案:モグモ、 キャラクターデザイン:田頭真理恵/戸井田珠里/高谷浩利、

メカニカルデザイン:JNTHED/海老川兼武/稲田 航/形部一平/寺岡賢司/柳瀬敬之、 音楽:大間々 昂

〈キャスト〉

スレッタ・マーキュリー:市ノ瀬加那、 ミオリネ・レンブラン:Lynn、

グエル・ジェターク:阿座上洋平、 エラン・ケレス:花江夏樹、 シャディク・ゼネリ:古川 慎、

ニカ・ナナウラ:宮本侑芽、 チュアチュリー・パンランチ:富田美憂〈関連リンク〉

公式サイト : g-witch.net

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#水星の魔女 #G_Witch

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