公立高特別入試 競争率1.53倍 県立全日制41校、定員増で低下

 岡山県教委は27日、県内公立高校の2023年度特別入試出願状況を発表した。県立全日制で特別入試を実施する41校の平均競争率は1.53倍(前年度比0.53ポイント減)と大きく低下。県教委が総定員に占める特別入試の募集上限を緩和し、定員が約4割増えたことが影響している。

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 特別入試で募集するのは4462人(1284人増)で、県立全日制50校の総定員1万805人の41.3%。県教委が特色ある教育を進めようと、専門学科と総合学科について募集枠の上限を引き上げたのを受け、28校が定員を拡大した。出願者も6808人と256人増えた。

 競争率が最も高かったのは邑久普通の4.75倍。一宮理数3.15倍、高梁普通3.00倍と続いた。真庭看護、東岡山工業工業化学、水島工業工業化学など8校9科は定員に達しなかった。

 特別入試のうち、今回から定員や出願者数を別枠で集計することとした県外生徒向けの全国募集は、前年度と同じ9校で実施。定員計90人に対して過去最多の31人(1人増)が出願し、平均競争率は0.34倍(0.01ポイント増)となった。出願者の居住地は広島13人、兵庫9人、鳥取3人、愛知、大阪各2人、東京、大分各1人だった。

 生徒の多様な能力や適性を測る特別入試は14年度に導入。共通の学力検査や面接に加え、各校が独自に作文などで選抜する。県立定時制の烏城や市立の後楽館、玉野商工、倉敷翔南、真備陵南も実施している。

 試験は2月8、9日に行われ、合格内定者には同17日に中学校を通じて通知する。

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