「なつお」の挑戦 滝澤夏央選手の活動報告〈9〉郷里で恩返し応援実感 キャンプイン備え準備

 ちょうど1年前、新人合同自主トレーニングの輪の中にいた滝澤夏央。当時の心境を「不安しかなかった」と振り返った。

所沢の球団施設で自主トレに励む滝澤選手(球団撮影)

 2021年12月、入寮を控え、プロ野球の世界でやっていけるかどうか、不安な気持ちが大半を占めていたというが、今は違う。自信が付いて、「もっと頑張らなければいけない、やってやるぞ」という気持ちでオフ期間は練習に取り組めたという。「やるべきことが分かった状態で練習ができたので、気持ちにも余裕を持てました」と、1年での成長を口にした。
 12月は母校を拠点に練習していたが、オフの日には野球教室に参加した。新潟県はプロ野球出身選手が少なく、子どもの頃にプロ野球選手が開いた野球教室に参加したことがなかったという滝澤にとって、今回の野球教室には特別な思いがあった。
 「地元に少しでも恩返しがしたいという気持ちがあったので、(野球教室を)企画してくださってありがたかったですね。子どもたちが楽しそうにしている姿を見て、自分も初心に帰ることができました。元気をもらいましたし、自分が活躍することで、地元の方たちがこれだけ喜んでくれるんだとあらためて実感しました」と振り返った。
 1月からは所沢の若獅子寮に戻り、ライオンズトレーニングセンターで練習する日々を過ごす。暖かい地域で練習する選手が多い中で、あえて所沢を選んだのは源田壮亮に付いていきたかったから。直接教えてもらいながら、自身の動画を見返して自分のものにしていく。「感覚も良くて、形はイメージ通り体を動かせていると思います」と手応えを感じている。
 2月(西武は6日から)のキャンプインまで残りわずか。「午前中は皆さんと練習して、午後は自分の時間に充てています。マシン打撃は強く振ることを意識して、ウエートトレーニングをじっくりやっています。体の状態も良いので、持ち味である、切れとスピードをしっかりアピールできるように最後まで追い込みたいと思います」と、1軍定着を狙う19歳の成長は止まらない。
 (西武ライオンズ広報部)

◇プロ野球西武 滝澤キャンプB班 しっかり鍛え経験積む

 埼玉西武ライオンズは27日、春季キャンプのメンバーを発表した。2月6日開始でA班(宮崎県日南市南郷町)とB班(高知市春野町)の2カ所で行う。
 滝澤夏央選手(19、関根学園高出)はB班のメンバーとなった。首脳陣がこれまで話しているように、B班でしっかりと鍛え土台を作り、試合経験を積む。期間は2月23日まで。

© 株式会社上越タイムス社