第95回選抜高校野球大会 長崎県勢初のダブル出場 長崎日大、海星

選抜出場が決まり、帽子を投げて喜ぶ長崎日大の選手たち=諫早市、長崎日大学園野球場(上)と笑顔でジャンプして選抜出場を喜ぶ海星の選手たち=長崎市、海星高体育館

 第95回記念選抜高校野球大会(3月18日開幕・甲子園)の出場36校を決める選考委員会が27日、大阪市内で開かれ、長崎日大と海星が4枠の九州代表に選出された。県勢が2校同時に選ばれるのは初めて。長崎日大は2年連続、海星は7年ぶり。
 出場校選出の重要資料となった昨秋の九州地区大会で長崎日大は準優勝、海星は4強入り。それぞれ敗れた試合も好ゲームで、選抜出場は確実視されていた。
 組み合わせ抽選会は3月10日に実施される。

◎ここからがスタート

 長崎日大と海星が県勢初の選抜ダブル出場という快挙を成し遂げた。両校の選手たちはそれぞれ校内で、出場校発表のライブ配信を視聴。確信はしていたが、いざ校名が読み上げられると、いずれもホッとした表情が並んだ。ただ、これはあくまでもスタート。長崎日大の平尾、海星の田川両主将は「出ることじゃなく、勝つことが目標」と同様の言葉で決意と責任感を口にした。
 長崎日大は2年連続の選出。生徒会や放送部、新聞部の生徒らとその時を待ち、盛んな拍手を浴びた。23年ぶりに挑んだ昨春は1回戦で近江(滋賀)に惜敗。チームの甲子園の成績は春夏通算12勝12敗で、平尾は「昨年できなかった1勝をつかんで勝ち越して、4強以上を目指したい」と力強く言い切った。
 昨春の甲子園は出場11人中10人が現3年生で、平尾以外は初めてプレーする大舞台となる。攻守の要に成長した捕手の豊田は「高いモチベーションで冬の練習をやってきた。今からそれ以上に上がるはず。攻撃はもちろん、捕手として投手力や守備力をしっかり鍛え直して臨みたい」と気を引き締め直していた。
 海星は2016年以来の春切符獲得。緊張感が漂う中、長崎日大に続いて発表された瞬間、田川が周囲を促すように拍手して、それにチームメートが続いた。7年前は長田(兵庫)と敦賀気比(福井)を倒して準々決勝まで進出。今回の目標はそれ以上で、田川は「すべての方々に感謝して、あすからどこよりも熱く練習していこう」と仲間たちに呼びかけた。
 昨夏の甲子園16強で新チーム始動が遅れながら、46年ぶりの“夏春連続”出場も達成した。夏に二塁手で途中出場してファインプレーでチームを救った峯は「魅せるプレーではなく、確実に1個のアウトを正しく取っていく。今回は後輩たちが伸び伸びできるように自分が引っ張りたい」と意気込んでいた。


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