「理由は?」クーリングオフ通知で恫喝…壊れていない屋根の修理で勧誘、契約 川崎の業者に業務停止命令

埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 埼玉県は27日、実際には必要がない屋根修理の契約や、脅迫的な態度でクーリングオフしないよう迫るなどしたとして、屋根修理のリオテック(川崎市多摩区)に1年間の業務停止を26日に命じたと発表した。消費者庁によると、同社の営業員は日本ハウジング(さいたま市北区)でも同様の営業を行っており、同庁は注意を呼びかけた。

 県消費生活課によると、リオテックについては2020、21年度に64件の苦情が寄せられた。契約書には、契約が解除された場合に事業者が金銭を請求できないことが記載されず、よく読むよう赤枠の中に赤字で記載していなかった。また、瓦などに不具合が生じていないのに、「雨漏りする」「工事が絶対に必要」などと勧誘し、クーリングオフを通知した消費者には「理由は?」などと大声で怒鳴ったり、脅迫的な態度で消費者宅に約2時間とどまったりしたという。

 同課は「自宅にいる時間が長い高齢者を狙った被害は多い」と、注意を呼びかけた。

© 株式会社埼玉新聞社