合理的理由と成果問われる総理補佐官の行動

 岸田翔太郎総理政務補佐官が外遊先のパリ、ロンドンで公用車を使って観光していたとする報道を巡り、磯﨑仁彦官房副長官は26日の記者会見で「具体的に点検したい」と公用車を運用できる範疇のものだったのか、問題がなかったか点検する考えを述べた。報道が事実だった場合、どう対応するのかとの記者団の問いには「まず点検したい」と言及は点検にとどめた。厳正な点検と結果報告が待たれる。

 磯﨑官房副長官は「一般論として、総理の外国訪問で総理の行事に同席しない関係者が官用車を利用し、視察や訪問を行う場合、業務の内容や重要性、視察先の安全情報、交通情報に照らし、必要とされる範囲内での運用となっており(今回のケースも)かかる運用を行ってきているというふうに承知している」と適切に運用されているだろうとの認識を示した。

 そのうえで岸田総理補佐官の行動に関して『適切な運用の範疇にあったのかどうか』を「具体的に点検したい」と答えた。業務内容の重要性に照らし許容できるものなのか、合理的な理由、成果を含め、問われることになる。

 27日、木原誠二内閣官房副長官は記者会見で「政務秘書官としての公務として以外の不適切な行動はなかったということを現時点では確認をしている」と述べたが、『現時点で』としており、今後、さらに点検が進めば不適切な行動が出てくる可能性も残したといえよう。(編集担当:森高龍二)

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