「琉大ミーバイ」の挑戦、特許庁が全国発信 知財を良かしSDGsな養殖目指す 沖縄

 特許庁が日本各地を訪ね、各地の知的財産に関する取り組みを全国に発信する「つながる特許庁in那覇」(主催・同庁、沖縄総合事務局)が26日、那覇市の沖縄産業支援センターで開かれた。オンラインとの併催で、琉球大を中心に取り組む高級魚ミーバイ(ヤイトハタ)の陸上養殖プロジェクトなどが紹介された。

 琉球大は、産学官連携による農水一体型で環境負荷の低い、持続可能な陸上養殖を模索している。取り組みの一環として中城村養殖技術研究センターでは、安全安心で付加価値の高いミーバイの安定供給に挑み、ターゲットとする層ごとに「琉大ミーバイ」「美らハタ」などブランド名を付け商標登録している。

 養殖プロジェクトについて、琉大理学部の竹村明洋教授は「われわれはSDGs(持続可能な開発目標)に基づき(ミーバイ)を広く使ってもらい、新たな産業を興したいと考えている。そのためのきっかけとして、商標や知財がある」と報告。産業創出へ知財の活用が戦略的に有用であるとの見方を示した。(小波津智也)

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