徳田幹太/徳田明梨の姉弟ペアが全日本出場で“親孝行” ベンチに入った母は「2人に感謝」<全日本卓球2023>

<天皇杯・皇后杯 2023年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 日時:1月23日~29日 場所:東京体育館>

プロや実業団のトップ選手だけでなく、各都道府県の予選を勝ち抜いてきた選手たちが、それぞれの思いを胸に抱き、プレーする全日本卓球選手権。大会2日目の混合ダブルス2回戦、ベンチから見守る母の前で戦う姉弟がいた。徳田幹太(野田学園高)/徳田明梨(関西大)ペアだ。

山口県予選を2位通過で全日本の舞台に

写真:徳田幹太(野田学園高)/徳田明梨(関西大)ペア/撮影:ラリーズ編集部

山口県・萩光塩学院高校時代に創部初のインターハイ学校対抗ベスト4入りに貢献した姉・明梨と、野田学園高の主将兼エースとしてインターハイ準優勝に貢献した弟・幹太の混合ダブルス。山口県予選を2位通過で全日本の舞台に立った。

写真:徳田幹太(野田学園高)/徳田明梨(関西大)ペア/撮影:ラリーズ編集部

試合は、谷本凌(中央大)/枝廣瞳(神戸松蔭女子学院大学)の大学生ペアを相手に、姉の打点の速さと弟の威力あるボールがかみ合い、2ゲームをリード。しかし、後半3ゲームは要所で細かなミスが出てしまい、競り合いを落として惜しくもフルゲームデュースで初戦敗退となった。

写真:徳田幹太(野田学園高)/徳田明梨(関西大)ペア/撮影:ラリーズ編集部

姉の明梨は「試合中、勝つための戦術を話し合って、弟を信頼していたので緊張することはなかった」と振り返ったが、弟・幹太は「戦術を話し合っていい感じに進めたんですが、自分が力んで負けてしまった」と悔しい表情を見せた。

写真:姉弟で話し合う徳田幹太(野田学園高)/徳田明梨(関西大)ペア/撮影:ラリーズ編集部

ベンチコーチには母の明子さん

また、この試合のベンチコーチには母の明子さんが入った。母親のベンチコーチについては、「母は見守ってくれている感じ」(姉)、「母がベンチにいてやりやすかった」(弟)と子供たちにとっては心強い存在だったようだ。

写真:ベンチコーチに入った母の明子さん/撮影:ラリーズ編集部

今では野田学園高校のエースにまで成長した幹太だが、小学生時代に心臓の手術を経験し満足に卓球できない時期を過ごすなど、浮き沈みのある卓球人生を送ってきた。

母・明子さんは「山あり谷ありの2人でしたが、2人とも卓球を続け、この全日本の舞台で親子で戦えたこと、2人に感謝です。今まで2人に関わって頂いたたくさんの方々に感謝しています」と大舞台での子供たちの“親孝行”に目を細めた。

写真:ベンチコーチでの母、姉、弟/撮影:ラリーズ編集部

春からは大学生になる徳田幹太

弟の幹太は、野田学園高校を卒業後、春からは名門・早稲田大学に進む。

姉・明梨は「これからは早稲田大学のかっこいい先輩たちを見習ってどんどん成長していってほしいです」と弟にエールを送るとともに、「弟と初めて出場することができて楽しかったです」と笑顔で全日本を振り返った。

弟・幹太も「楽しく試合ができました。姉と一緒に組んで勝ちたかったので、また機会があれば一緒に組みたいと思います」と笑顔を見せ、いつの日かの再結成を誓った。

写真:試合後の徳田親子/撮影:ラリーズ編集部

混合ダブルス2回戦

徳田幹太(野田学園高)/徳田明梨(関西大) 2-3 谷本凌(中央大)/枝廣瞳(神戸松蔭女子学院大学)
11-6/11-4/8-11/10-12/11-13

取材・文:山下大志(ラリーズ編集部)

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