氷の世界、命守れ 日光・雲竜渓谷で救助訓練

極寒の雲竜瀑で行われた山岳救助訓練=28日午前9時5分、日光市日光

 厳冬期に巨大な氷瀑(ばく)が見られる栃木県日光市日光の雲竜渓谷で28日、日光署と日光市山岳遭難防止対策協議会が山岳救助訓練を行った。署員ら20人が参加した。

 同渓谷は女峰山中腹の稲荷川上流に位置する。氷柱が何層にも連なる神秘的な光景を楽しもうと例年、多くの登山客が訪れる。

 新型コロナウイルス禍などの影響で4年ぶりに開催した訓練ではアイゼンを装着して山道を歩いたり、金づち状のアイスバイルを使って氷壁を登ったりした。

 この日の奥日光の最低気温は氷点下10.4度。晴天に恵まれ多くの登山客が訪れた。同署地域課の綱川和正(つなかわかずまさ)課長(48)は「氷柱が落下するなど危険な場所も複数ある。装備品の準備や天候の事前確認などを徹底してほしい」と呼びかけた。

極寒の雲竜瀑で行われた山岳救助訓練=28日午前9時35分、日光市日光

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