新型コロナ5類引き下げへ 医療現場から懸念の声も

新型コロナの5類への引き下げで一般の医療機関でも診察ができるようになり、医療のひっ迫が軽減されることが期待されていますが、現場の医師からは懸念する声も聞かれます。

仙台市若林区の七郷クリニックです。一般の診療に加え、発熱外来を設置しています。 検査や患者の数は減ってきていますが、検査した人のうち陽性になる割合は約7割と高い状況が続いています。

こうした状況が続いた場合、5類引き下げへの懸念は入院調整だと言います。これまで入院が必要な場合、保健所などが病院と調整していきましたが、5類への移行でこの業務が医療機関に任されることになります。

七郷クリニック阿部基院長「約3カ月ちょっとありますので、その間にいろいろと枠組みとかそれから細かいことが決まっていくんじゃないかなとは思いますけれども、現在のところではちょっと情報が無い状態ですね。5月8日以降にやってみながらの微調整で対応していくしかないだろうなと思います」

また、阿部院長はこれまでコロナに対応してこなかった医療機関が今後、対応できるような態勢を整えるのは難しいとみています。 七郷クリニック阿部基院長「日本の政府がですね、2類相当から5類に引き下げたからといって新型コロナウイルスの病原性が下がるわけではありませんので、そこが一番危惧しているところなんですね。今まで指定医療機関にならずに診ていかなかった先生たちが、じゃあ5類になったからすぐまた元のように診ますよ、ということにはなかなかならないんじゃないかなと思ってはいますけどね」

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