倒壊などの恐れ…危険と判断 空き家を行政代執行 解体費用は所有者などから徴収へ 広島

31日、広島・江田島市は、倒壊などの危険性がある空き家を、所有者の代わりに強制的に解体する「行政代執行」を初めて実施しました。

江田島市 土木建築部 水頭顕治 部長
「当該建物の全部除却及び敷地内のものの全部撤去に着手します」

江田島市の職員が、「行政代執行」の開始を宣言し、解体を始めたのは、切串地区にある空き家です。木造2階建てで築年数は不明、延床面積は133平方メートルあります。

現在は、かわら屋根が抜け落ちたり、全体が傾いたりしています。また、この空き家の前の市道は、倒壊した一部が落下するなどした5年前から通行止めになっていました。

江田島町切串自治会 上松英邦 会長
「かわらが落ちたりとかありましたので近隣住民もここを通るのがすごく怖かったですね」

市は、10年前から所有者に対し改善指導や除去命令をしてきましたが、去年、「特定空家」に認定。倒壊などの恐れがあり、このままでは危険だと判断したということです。

江田島市 土木建築部 水頭顕治 部長
「空き家等につきまして補助金、各種制度を取りそろえておりますので、こちらの方をぜひ活用いただいて、こうした老朽化が進む前に対処していただきたいと考えております」

作業の完了は3月下旬の見込みで、解体費用およそ370万円は所有者などから徴収するということです。

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