<新型コロナ>中国チャーター便の男性感染から3年…学年閉鎖続く埼玉2714人感染12人死亡、ピークは

埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 埼玉県は31日、新型コロナウイルスに感染していた12人が死亡し、新たに0~90歳以上の2714人の感染を確認したと発表した。感染者の内訳は県管轄が1831人、さいたま市489人、川口市186人、川越市95人、越谷市113人。

 これまでに確認された感染者は175万8352人。死者は3590人。30日夜時点の重症者は29人、入院は1136人、宿泊療養は323人。

 県によると県管轄では60~90代の男女9人が、川口市では80~90代の女性3人が死亡した。

 クラスター(感染者集団)関連は14件で、新たに医療機関など3件で8~10人が感染した。

 県教育局によると、県立学校3校で児童生徒20人が感染し、学年閉鎖を1件と学級閉鎖を2件実施した。

■5類移行に知事「すべきこと山積」

 県内で中国からのチャーター便の帰国者に新型コロナウイルスの感染者が確認されてから、2月1日で3年となる。大野元裕知事は31日の定例会見でこれまでの対応について、「ウィズコロナからポストコロナにソフトランディング(軟着陸)する段階で、総括するにはまだ早いが、先手先手で対応を行ってきた」と振り返った。

 県内では、チャーター便で帰国した男性1人の感染を、2020年2月1日に国立保健医療科学院(和光市)で確認。同月11日に、違うチャーター便で帰国し県内の自宅で自宅待機していた男性1人の感染が確認された。20年4月から緊急事態宣言が3回、まん延防止措置等重点措置が2回発令され、現在までに第8波の感染拡大が起こっている。

 1月30日の新規感染者は822人で昨年10月31日以来約3カ月ぶりに千人を下回り、大野知事は「第8波のピークは越えたのでは」と述べた。一方、現在「レベル3(医療負荷増大期)」としている感染状況の分類の引き下げは見送った。

 また、今年5月8日から新型コロナの感染法上の分類が5類に引き下げられることについて、「段階的に移行することが大切。限られた期間で対応すべきことが山積している」と述べた。国には、「制度面、財政面からの段階的な措置の内容をできるだけ早期に示していくことを求めていきたい」と強調した。

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