相模原の小学5~6年、7人に1人「家族の世話」 市がヤングケアラー実態調査 「きょうだいの世話」「家事」

相模原市役所

 大人の代わりに家族の介護や世話を日常的に担う「ヤングケアラー」について相模原市が初めて実態把握の調査を行った結果、「家族の世話をしている」と回答したのは小学5~6年生で7人に1人(12.9%)、中学1~3年生で8人に1人(12.3%)に上ったことが分かった。

 調査は小学5年~中学3年までの児童生徒約2万8千人が対象。昨年10~12月、各校でタブレット端末を使用し、記名方式で実施した。回答率は小学生89.5%、中学生85.6%。

 家族のために行っていることで最も多かったのは「幼いきょうだいの世話」が小中学生ともに最も多く、その次に「障害や病気のある家族に代わり買い物、料理、掃除、洗濯などの家事をしている」が続いた。

 世話や家事の日数は「ほぼ毎日」が小中学生ともに3割を超え、週3~5日、週1~2回を加えると8割以上となった。

 世話をしていることによる影響では「睡眠時間の不足」「授業に集中できない」「家で勉強できない」「友だちと遊べない」「将来などを考えられない」といった回答が上がった。

 また、世話や家事をすることについて、小学生の約4割、中学生の約5割が「特に何も感じていない」とする一方、「仕方ない」「身体がつらい」「心がつらい」といった答えも一定数あった。

 調査の結果、日常生活や心身に影響があると答えた児童生徒について、市子ども家庭課は「個別の状況を具体的に把握する必要がある」として各校で面談を行い、必要と判断した場合は福祉支援につなげていく考えだ。

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