「旧車」も狙う3人暗躍 ドリルでエンジンかける“直結”で消えるトラック、埼玉中心に関東で次々

トラック窃盗容疑で男逮捕、共犯の3人逮捕

 会社敷地内からトラックを盗んだとして、埼玉県警捜査3課と川口、越谷署は31日、窃盗の疑いで、茨城県古河市大和田、自称会社社長の男(73)を逮捕した。県警はこれまでに男の共犯者として、さいたま市桜区栄和3丁目、無職の男(52)=窃盗罪などで公判中=と住居不定、無職の男(57)=窃盗罪で懲役5年判決=を逮捕している。

 逮捕容疑は、3人は共謀し昨年4月27日午前1時55分~同2時40分ごろの間、嵐山町鎌形の設備会社の資材置き場で駐車中のトラック1台(時価200万円相当)を窃取した疑い。県警は共犯事件で捜査に支障があるとして、認否を明らかにしていない。

 捜査3課によると、同日午前7時半ごろ、同社の男性役員(72)からの110番で発覚した。防犯カメラの精査や内偵捜査などから52歳男、57歳男が浮上し、昨年6月15日に逮捕。供述などから73歳男が浮かび、内偵捜査で共犯者として特定した。同社の資材置き場は門扉がなかったが、盗まれた国産トラックは施錠がしてあったという。

 針金のような物でドアを開錠し、ドリルなどでエンジンキーを壊してエンジンをかける「直結」と呼ばれる手法で犯行に及んでいた。52歳男、57歳男が車を盗んで、73歳男に引き渡し、同容疑者が関係する倉庫やヤード(自動車解体、保管施設)で処分していたとみられる。主にトラックを窃取していたが、旧車といわれるスポーツカーも狙っていたという。

 県警は県内を中心に関東で余罪が数十件あるとみて、引き続き捜査している。

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