ナビタイム、事故リスクを予測する「交通事故AI予測マップ」提供開始

株式会社ナビタイムジャパン(以下、ナビタイムジャパン)は、「行程表クラウド」において、事故リスクが高いと予測される地点や道路を地図上で確認できる「交通事故AI予測マップ」を提供開始する。1月31日付のプレスリリースで明かした。

貸切バス業界において、ルートの作成や通行に関する調査は個人の経験に依存することが課題となっている。そのため、経験の浅い行程作成者では、事故リスクを考慮した計画作成が難しい。同サービスは、このような課題解決に向けて開発したものだ。さらに、同社は、バス事業者からも「安全な運行を促進できるような機能がほしい」といった要望を受けていたという。

「行程表クラウド」は、旅行会社や貸切バス事業者向けのSaaS型Webサービスだ。貸切バス(大型・中型・小型)を含む車と、公共交通、徒歩、自転車を組み合わせたルート検索や料金計算機能等で、個人/団体旅行、MICE等における行程表作成をサポートする。

「交通事故AI予測マップ」は、危険と思われる交差点などの「地点」や「道路」、危険な理由を地図上で確認できるサービスだ。AIによる交通事故予測として初(ナビタイムジャパン調べ)となる、大型車に絞って予測できる。対応エリアは、東京都と神奈川県で、今後全国に広げていくという。

また、同サービスでは、危険レベルは青色「低」、紫色「中」、黒色「高」の3段階の色分けで表示し、それぞれの地点について危険だと予測した理由や安全運転のポイントを表示する。例えば「危険レベル高:見通しの良くない道路です。カーブの有無など、安全を十分に考慮しながら通行しましょう。」といった文言が表示される。

同社は、今回のサービスに合わせて、「事故地点マップ」も提供する。さらに、同マップでは、警察庁の「交通事故統計情報のオープンデータ」をもとに、大型、中型、普通車両が関係する事故を車両種別ごとのアイコンで表示。アイコンをタップすると、事故対象の車両の区分、道路形状、路面状況、信号の有無、事故内容、車両の破損程度、発生日時、当時の天候などの詳細情報を見ることができる。「交通事故AI予測マップ」と「事故地点マップ」は、「行程表クラウド」上で地図を切り替えることで確認でき、事故地点とリスク予測を比較しながら行程表を作成することが可能だ。

なお、同社は、今後も「行程表クラウド」の予測対応エリア拡大やリスク地点の表示・検索方法の機能拡張、予測精度の向上に努める。そして、旅行会社・貸切バス事業者の業務支援、ドライバーの安全運転を促進し、事故削減に貢献していくと述べている。

© 株式会社自動車新聞社