GKN Aerospaceは、オランダの施設からEWISハードウェア・セットを構築し、ドイツのオーバープファッフェンホーフェンにあるLilium Jetの最終組立ラインで取り付けサポートする。GKN Aerospaceは、航空宇宙産業における認証可能なEWISソリューションの設計と構築で重要な実績を持っているという。Lilium Jetの最終組み立ては2023年に開始予定。
この協力関係の範囲は以下の通りで、Lilium Jetの低電圧および高電圧の電気的相互接続の統合設計をカバーしている。
- Lilium Jetのすべてのワイヤバンドルを統合する
- Lilium Jetを安全に飛行させるための運用システムへのEWIS電気コンポーネントの統合
- 革新的な高電圧、大電力の相互接続ソリューションの開発
Liliumにとって、この契約は今年後半に予定されている適合航空機の最終組立に向けた重要なステップとなるとしている。Liliumはすでに、航空構造、航空電子工学、バッテリーセル、エネルギー管理システム、電子モーター、推進システム、航空機内装、着陸装置などに関する契約を締結している。
GKN Aerospaceにとって、このパートナーシップは「空で最も信頼される持続可能なパートナーになる」という同社のミッションと完全に合致している。GKN Aerospaceはすでに、完全電気、ハイブリッド電気、水素を動力源とする航空機技術など、持続可能な航空分野に大きな投資を行っているという。Lilium Jetは、GKN Aerospaceのサステイナブル航空機のポートフォリオに加わる貴重な存在だとしている。
Lilium Jetは、株式会社デンソーとHoneywell International Inc.が共同開発を進めている電動航空機向け電動モーターが採用予定である。
Liliumの最高執行責任者であるYves Yemsi氏は、次のようにコメントしている。
Yemsi氏：我々は、Lilium Jetチームにもう一人の優れた航空宇宙プレイヤーを迎えることができたことを誇りに思います。GKN Aerospaceは、認証可能なEWISシステムの開発で豊富な経験を持ち、Lilium Jet向けの専用製品に私たちは感銘を受けました。我々は、GKN Aerospace社と共に、我々のプログラムを推進することを楽しみにしています。
GKN Aerospaceのシビルエアフレーム事業部門部長のJohn Pritchard氏は、次のようにコメントしている。
Pritchard氏：この協力はそれぞれの会社が持っている能力を活用し、構築する素晴らしい機会を提供するものです。Liliumのような企業は、乗客が持続的に旅行できるようにするソリューションを提供し、2050年までに炭素排出ゼロを達成するのに貢献することでしょう。私たちは、私たちの先進技術でその実現に協力できることを誇りに思います。
