人としての成長と感謝を胸に「書」に挑み続ける 大分高校書道部

大分県を代表する書道部として実績を残し活躍する大分高校。昨年は「第27回全日本高校・大学書道展」で6年ぶりの日本一の称号を手にし、同大会では個人の部でも大賞2人、書道展賞にも多くの部員が入賞した。また、「第69回日本学書展」「第74回画聖 田能村竹田先生をしのぶ美術祭」ではともに文部科学大臣賞を受賞。大分県高校総合文化祭で最優秀賞となった2人は今年の全国大会へ出場する。

数々の受賞歴を誇る強さの秘密はチームワークにある。書とは一見関係ないように思えるが、3年生を中心にミーティングを開き、話し合いながら部の団結力を図ることが書の上達につながっている。顧問の前田エリ子教諭は「今年の3年生は自分のことよりも、後輩たちのことを考えて行動できるメンバー」と自主性と思いやりを持つことが書に現れるという。

大会前は気持ちを一つにして挑む

部長を務める原田みう(3年)は「毎日書き続けることは大変だけど、全国優勝できたことで学校や先生、家族や地域の人たちに少しでも恩返しができたことがうれしかった」と周囲への感謝を口にする。部活動や学校生活以外の日常生活で、人として成長できることが大切だと話す前田教諭。輝かしい賞歴には、人間形成の場で成長する部員たちの向上心も大きく影響している。

4月になれば新たなメンバーが加わり、部訓である「意識向上・礼儀・考動・団結」を引き継ぎ、チームワークを大事に全国の舞台で「書」を羽ばたかせる。

「第27回全日本高校・大学書道展」では6年ぶりの日本一に輝いた

(塩月なつみ)

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