【岩手県大槌町】海と大地の恵みから生まれた新名物料理《後編》

『岩手県大槌町』に縁のある食材「鮭(ギンザケ)」と「くるみ」。

前編でご紹介したこの2つの食材が、この後編ではいよいよひとつになります。

前編はこちら。

【岩手県大槌町】海と大地の恵みから生まれた新名物料理《前編》

https://gohantabi.jp/article/18170

「桃畑学園サーモン」と「くるみ」の共演の形とは?

「桃畑学園サーモン」と「くるみ」を使った『大槌町』の新名物料理 ── まずはそのサンプル料理を開発するにあたって白羽の矢が立ったのが、中村文則シェフです。

中村シェフ(Tabelデザイン代表)は、約20年に渡って和食や鉄板焼きのお店の厨房を切り盛りしてきました。現在は独立され、ドレッシング業界に革命を起こすべく、次世代型ソースドレッシング「旨味の誘惑」を調理・販売しています。

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「サーモン丼」を「くるみ醤油」で食す

「くるみ醤油」は、中村シェフのアイデアです。

これまでのご経験から「魚貝類とナッツ類をあわせた時の、味の相乗効果が高いことはわかっていた」という中村シェフ。「くるみ醤油」というアイデアは、まさにソースのプロとしての真骨頂とも言うべきものではないでしょうか。

また、「くるみをタレにして」という食し方は、岩手の郷土料理である「くるみ餅」などにも通ずるものがあるのではないかと。この土地ならではの食し方をリスペクトしつつ、鮭とくるみとがコラボレーションした時の味わいに期待が膨らみます。

なお、「くるみ醤油で食すサーモン丼」のサンプル開発には、約2か月を要したのだそうです。

例えば、「くるみの渋みや、油分の酸化を抑えるには、どうすべきか」等のレシピ・調理面での試行錯誤に加え、料理完成後、実際に調理される『大槌町』の飲食店の皆さんの「手間をいかに減らすか」等のオペレーションにも留意しながら。

試食会へ 〜 完成に向けた最終アクション

中村シェフが調理したサンプル料理は、『大槌町』内で開かれた試食会に持ち込まれました。

実際に『大槌町』で飲食店を営む皆さんにサンプルを食べていただき、ここで挙がった意見を元に、今度は各店舗ごとに提供に向けた検討・調整等がなされていきます。

なお、試食会にいらした皆さんの業態は様々。割烹、民宿など、それぞれのお店にマッチした形でブラッシュアップが図られていくのです。

そして、民宿『さんずろ家』バージョンを試食!

後日、民宿『さんずろ家』を訪ね、新名物料理をいただきました。「まだまだ検討段階」とのことでしたが、そのアレンジに心が躍ります。

「桃畑学園サーモン」に加えて、地物の海産物や野菜を使った「ちゃんちゃん焼き」。それに「桃畑学園サーモン」の小丼を付けた御膳。小丼はもちろん「くるみ醤油」でいただきます。

さっぱりとした味わいの「桃畑学園サーモン」。そこにかけた「くるみ醤油」は、まろやかなコクでサーモンを彩ります。品のあるオイル感は口当たりを滑らかにし、ホロッと解けていくような口溶けも良好です。

そして、細かくすり潰されたくるみの粒が、やさしいアクセントに。食感の抑揚をさり気なく演出してくれている点も見逃せません。

また、「くるみ醤油」の酸味もポイントのひとつ。円く穏やかな酸味が、岩手県産のお米の旨味を引き立ててくれます。結果、「桃畑学園サーモン × くるみ × 米」の調和、美味な一体感が生まれてくるという...まさに三位一体!

さらにダメ押し要素として、「くるみ醤油」と山葵との相性の良さも忘れてはいけません。丼の消費速度をよりいっそう加速させてくれる“罪なコラボレーション”なのだ、と。

では、最後に。どのお店で食べられるの?

『大槌町』の新名物料理 ──「桃畑学園サーモン丼」と「くるみ醤油」

最後に、これらの提供を予定しているお店をご紹介して終えたいと思います。

なお、食材の仕入れ状況等によっては、新名物料理が提供されていない場合もございます。お伺いされる際には、事前にお店の営業日時等と合わせて、各店舗にお問い合わせくださいますようお願いいたします。

【1】割烹岩戸

『割烹岩戸』は、創業130年以上の歴史を持つ割烹料理店です。現在、厨房を支えるのは四代目。関東圏のお店で修行した後、当店を継いだのは13年ほど前のことだそう。「ブランド食材を使うよりも、地のものをいかに美味しく提供するか」に、とことんこだわっています。

筆者個人的にこちらでぜひ試していただきたいのは、魚介類はもちろんですが、四代目自ら打つ「蕎麦」。香り高く、蕎麦の濃ゆい味わいを堪能できます。

【問い合わせ先 TEL】0193-42-3357

割烹岩戸

〒028-1132 岩手県上閉伊郡大槌町大ケ口2丁目3−39

【2】さんずろ家

『浪板海岸』沿いに構える『さんずろ家』は、名物女将があったかく迎え入れてくる民宿&食事処です。地の食材を使った料理を豪快に、且つ、リーズナブルに提供していただけます。

食事だけでも良いのですが、ぜひ宿泊していただきたいと思うのが、宿利用者である筆者の正直な気持ちです。窓辺の席に座り、海を見渡しながらいただく朝食。岩手県産のお米のおいしさが、まだ目覚めきらない体にスゥッと染み入ります。

【問い合わせ先 TEL】0193-44-2413

【公式ホームページ】https://indoor-lodging-1115.business.site/

さんずろ家

〒028-1101 岩手県上閉伊郡大槌町吉里々々第13地割9−22

【3】三陸四季湯彩 ますと乃湯

『三陸四季湯彩 ますと乃湯』は、全国有数の湧水が流れ入る『大槌』における癒し処。塩分やミネラルを豊富に含んだ天然水を使った潮湯や、安眠や美肌効果が期待できるロウリュサウナ、露天風呂あつ湯ジェットバス…等々、浴場設備が充実しています。

さらに、近年では地物の海産物を使った料理にも力を入れており、この食事を目当てに来られる方も増えてきているのだそう。ちなみに、筆者的には「山盛りネギトロ丼」と「マグロのタタキ 山かけ三色丼」を推したいと思います。

【問い合わせ先 TEL】0193-27-5881

【公式ホームページ】https://www.mast-no-yu.com/

ますと乃湯

〒028-1112 岩手県上閉伊郡大槌町大町43−16

【4】三陸花ホテル はまぎく

『浪板海岸』沿いに構える『三陸花ホテル はまぎく』は、過去、上皇陛下並びに上皇后陛下もご宿泊されました。ちなみに、ホテル名の『はまぎく』の花言葉は、「逆境に立ち向かう」。かの東日本大震災発生から2年後の2013年、現在のホテル名に改名し営業を再開されています。

太平洋を望める館内からの眺めは格別です。この絶景を堪能しながらいただけるのは、やはり地の食材たち。この日お目にかかれたのは、春物のワカメや野菜たち。また、今後は鮑や帆立の陶板焼きなどのメニューもラインナップされる予定です。

【問い合わせ先 TEL】0193-44-2111

【公式ホームページ】https://www.sanriku-hana.jp/

三陸花ホテルはまぎく

〒028-1101 岩手県上閉伊郡大槌町浪板海岸

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*この記事は2023年1月時点の情報を基に作成しています。

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ライター:ヤマネコ

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