出荷規制が続く宮城県産アカガイ 宮城県が独自の基準を緩和へ

基準を超えるまひ性貝毒が検出され、宮城県産のアカガイは今シーズンほとんど出荷ができていません。貝毒の影響が長引くアカガイについて、県は独自で定めてきた厳しい基準を緩和することになりました。

アカガイ漁は例年9月に解禁され、特に名取市の閖上漁港に水揚げされるものは、味も品質も日本一と名高い県を代表するブランド食材です。

ただ、今シーズンは解禁になった2022年9月から国の基準値を超えるまひ性貝毒が検出され、12月7日に3カ月以上遅れ漁が始まりましたが、1週間後に再び貝毒が検出され出荷規制が続いています。

出荷規制には2つのハードルがあり、国の食品衛生法の基準である1グラム当たり4マウスユニットを上回ると規制は3週間続きます。

更に約30年前に設けた県の独自の基準として、3.0マウスユニットを超えると1週間出荷ができません。

2日に県が開いた会議で、県独自の基準の3マウスユニットを3.5マウスユニットに緩和する案が示されました。

県が提案した緩和基準では、2022年の閖上地区で国と県の基準により出荷できなかった26週のうち10週は出荷できるようになるということです。

県漁協仙南支所出雲浩行運営委員長「とにかくコンマ1でもコンマ2でも緩くしてください、というのが最初の願いだった。閖上のアカガイってグローバル化してるんですよと(豊洲市場の業者に)聞いて私は本当にびっくりしたんですね。なのでとにかく待っててください」

会議では、一部の漁業者から県の基準自体を撤廃する意見も出されたということですが、緩和する案で了承されました。

約1週間の周知期間を経て適用されます。 県水産林政部長谷川新副部長「3から3.5に引き上げますと、それだけである程度操業できる期間が増えますので、その点で当然安全を確保しながら、消費者の皆さんに仙台湾のブランドアカガイを提供できる」

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