アクアラインの経済効果を中心市街地へ 木更津市が考える新たな「まちの姿」 [千葉県木更津市]

 千葉県木更津市は、対岸を結ぶ東京湾アクアラインの利用増加に伴い、人口増や商業施設の開業が相次いでいます。こうした交通インフラの好調さをさらに市内に拡大しようと、新たに木更津飛行場周辺まちづくり基本構想を策定しました。

 この基本構想では、東京湾アクアラインの着岸地であり、住宅、商業ともに開発が進んでいる金田地区のにぎわいを、活力が低下している木更津駅やみなと周辺の中心市街地に誘導することを目的としています。

 具体的には、幹線道路沿いの都市公園や国有地を活用した運動公園周辺、中心市街地などを重点地区に設定し、各地区間を連携させることで回遊性を高め、「みなとまち木更津の再生」に向けた取り組みを加速させます。

 合わせて、「災害に強いまちづくりの実現」に向け、防災拠点としての機能も備えた施設整備を検討しています。

 特に都市公園である吾妻公園においては、市民の多様な文化活動が発表できるホール機能のほか、図書館、公民館を複合した文化芸術施設を整備するとともに、公園全体も再整備することで、様々な人が気軽に訪れ、交流できる拠点としていきます。

 こうした基本構想は、現在、耐震性の不足により休館している市民会館大ホール棟の建て替えの検討がきっかけになっており、建て替えの財政負担を軽減するため、自衛隊基地がある木更津市の立地を生かして、防衛省のまちづくり支援事業の活用を目指しています。

 現在、この基本構想で示しした基本理念、整備方針を具体化するとともに、導入する機能、規模、事業手法などを整理して、より具体的な基本計画の策定に取り組んでいます。計画では令和9年度中に文化芸術施設を含めた吾妻公園の整備完了を予定しています。新しい木更津市の姿がどうなるか、ご期待ください。

吾妻公園付近 イメージ