卒業式でのノーマスク答弁「撤回、修正しない」と永岡文科相 阿部氏が苦言「早期に方針明確に」

衆院予算委員会で答弁のために手を挙げる永岡文部科学相=3日午前

 立憲民主党の阿部知子氏(衆院神奈川12区)は3日の衆院予算委員会で、卒業式でのマスク着用を巡る当初の答弁を「撤回、修正するつもりはない」とした永岡桂子文部科学相に対し、「現場が混乱しないように、早い時期に方針を明確にしてほしい」と苦言を呈した。

 永岡文科相は2日の予算委で「マスクは、外すと家庭で決めた子どもは外しての参加になる」などと答弁。その直後に「現時点では卒業式のマスクの取り扱いを決めた事実はない」と記者団に説明した。

 3日の予算委で立民の井坂信彦氏への答弁に立った永岡文科相は「個人の判断に委ねることを基本として検討するという政府方針に沿って答弁した」などと弁明し、撤回や修正はしない考えを強調した。

 阿部氏は「前日の答弁とは少し齟齬(そご)がある」と指摘。「子どもたちはその学校の取り決めに従わねばならないという大きな制約を背負っている」として、マスクの取り扱いを速やかに検討するよう求めた。

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